さんじゅういち ページ31
『貴久の彼女の○○で〜す、よろしくお願いします』
そう言って腕に抱き着いてくるこれは姉ちゃんの幼馴染でおれの初恋の相手。いつもこうやってふざけて自己紹介する。いつもだったら「やめろよ、そういう冗談」とか「営業妨害なんですけど！」とか出てくるのに言い放った相手がAだってことに動揺してなにも声が出なくなる。
○○もまさかAが本物の彼女だなんて思っていないだろうし。
「SixTONESの斉藤です、こちらこそよろしくお願いします」
彼女だって自己紹介されたのがなかったみたいに、なにも動揺してないみたいな様子のAはいつも通りの笑顔で名前を名乗る。なんでそんな平然としていられるんだよ。
「A」
「加藤くんに用事あるので前、失礼しますね」
やっと絞り出した言葉は他でもないA自身に遮られた。人好きのする笑顔でおれらの楽屋に入っていく。シゲに用ってなんだよ、おれじゃないの？
おれの気持ちを察せずにバタンと大きな音を立てて閉まったドアを眺める。
どうしよう。Aに○○はいつもこうだからって言ったら分かってもらえるかな。分かってもらえたとしてもおれにはAだけだよってもう一度伝え直さないとだな。
『貴久？』
なにも喋らなくなったおれを不思議に思ったのか○○が顔をのぞきこんできた。
『貴久あの子のこと好きなの？』
目の前の双眸が不安げに揺れる。
「すきっていうか」
彼女なんだよねなんて言葉は呑み込んだ。言ってしまったらどこから広まるか分からない。○○を信頼してないわけでは無いけど。Aが一生懸命築き上げてきた信頼がおれのせいで崩れてしまうのは絶対に嫌だ。
「いや、うん、好きなんだ」
『すごい歳下だよね？』
「うん、まだ21歳」
『ひとまわり以上も違うじゃん』
「うん、だから勝手におれがすきなだけ、こんなおじさんに好かれてるってばれて嫌われたくないから内緒な？」
いつもなら○○は貴久がおじさんなら2個上の私もおばさんになっちゃうでしょ！なんて怒るから。今日もそんなのが返ってくると思って油断していた。
首に回る腕、唇に触れる柔らかい感触。キスされている、ということに気が付くのに少し時間がかかった。
加『小山閉めろ！』
シゲの声が聞こえて。視界の隅で物凄い勢いで楽屋のドアが閉まったのに気が付く。Aに見られた、、？
「っ、結婚できなくて焦ってるからっておれにまで手出すなよ」
『焦ってじゃない、私はずっと貴久が』
「ごめん」
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ねぎ(プロフ) - ゆきさん» ゆきさん！終わらせてみました！ありがとうございます〜(; ;)わたしも恋しくなってきたので、またいつかこの2人でお話を書けたらなと思います！読んでいただきありがとうございました！別作品もよろしくお願いします！ (2022年6月21日 8時) (
レス) id: ad33ce073d (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - ついに終わってしまわれたのですね…！！！バタバタしていて、読むのが遅くなり、最終回とても寂しいです… 。もしまた機会があれば、続編等ご検討ください…！！！別作品の更新も楽しみにしております！ (2022年5月22日 22時) (レス) @page50 id: a9e1723e86 (このIDを非表示/違反報告)
ねぎ(プロフ) - 由乃（よしの）さん» わー！ありがとうございます！！！楽しんでいただけるような続きを書けるようにがんばります！！ (2022年1月11日 1時) (レス) id: 8a17a4a235 (このIDを非表示/違反報告)
由乃（よしの）(プロフ) - きゃあーたかくんがあああ！ 続き楽しみです！！ (2022年1月10日 21時) (レス) @page33 id: a4b9ddb561 (このIDを非表示/違反報告)
ねぎ(プロフ) - はなさん» え〜！ありがとうございます！！これからもバンバン出します！！！ (2022年1月8日 0時) (レス) id: 8a17a4a235 (このIDを非表示/違反報告)
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