じゅうきゅう ページ19
「A〜！！！」
ただいま！なんて玄関から大きな身体が飛んでくる。
「おかえり」
今まで見た事ないくらいのスピードで手を洗って、着替えてきたたかくんはすぐにソファーに座るわたしにぴったりとくっついてくる。
「やっと会えた」
わたしが地方での舞台だったからこの家に帰ってきたのはたぶん、2週間と少しくらいぶり。
その間何度かメッセージのやりとりもしたし1、2回電話もした。
けどやっぱり直接触れ合えないのは少し、じゃないな、結構堪えた。寂しかった。
「たかくん」
「なに？」
低くて、優しくて、大好きな声。
それに、大きくてくりくりのおめめ。
ふわふわの髪の毛に、太めの首。
ああもう、全部だいすきで、この2週間ずっと恋しかった。
「見すぎ、イケメン減っちゃう」
「へへ、たかくん」
「もうほんとなに笑」
眉を下げるたかくんは黙ってと言わんばかりに顔を近づけて来るから大人しく目を瞑って黙る。
久しぶりに触れた柔らかい唇は何度も角度を変えて押し当てられる。
下唇を甘噛みして引っ張ったり。
少し離れてはぁ、と息をついたかと思えばまたすぐに同じようされての繰り返し。
ついには、空気を求めて少し開けた唇の隙間から侵入されて。追いかけ回されれば、銀色の糸がわたしたちを繋いで。
その頃にはもうわたしの息はとっくに上がっていて。
でもたかくんは平気そう。やっぱり慣れてるんだなあ。歳の差に悲しくなる。
「Aってほんとにキス下手だよね」
頭を金属バットかなにかで殴られたみたいな感覚。
誰と、比べてるの。名前も、顔すらもしらないたかくんの記憶の中にいるキスが上手な人に嫉妬する。
「くらべ、ないで」
「いや、比べてるとかじゃなくて」
「くらべてるもん」
視界がゆらゆらと揺れてきて。
こんなに涙脆かったっけ。
、、、あぁ、月のものの前だから情緒が不安定なのかも。
「そうじゃなくてさ」
「いつまで経ってもどうしたら息上がんないかとか覚えないしそれにずっとされるがままだし」
「だってそんなの、わかんない」
「うん、だから下手でかわいいねって」
「かわいいなんて言われてない」
「今言った」
「いじわる」
「あーあ、意地悪な大人に捕まったAちゃんかわいそうに」
抱き上げられて、たかくんの膝の上に乗せられる。
「ほんとにね」
「まあでも嫌だって言われても離してあげないけど」
かっこいいこと言ってるけど、たかくん。お耳が真っ赤ですよ。
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ねぎ(プロフ) - ゆきさん» ゆきさん！終わらせてみました！ありがとうございます〜(; ;)わたしも恋しくなってきたので、またいつかこの2人でお話を書けたらなと思います！読んでいただきありがとうございました！別作品もよろしくお願いします！ (2022年6月21日 8時) (
レス) id: ad33ce073d (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - ついに終わってしまわれたのですね…！！！バタバタしていて、読むのが遅くなり、最終回とても寂しいです… 。もしまた機会があれば、続編等ご検討ください…！！！別作品の更新も楽しみにしております！ (2022年5月22日 22時) (レス) @page50 id: a9e1723e86 (このIDを非表示/違反報告)
ねぎ(プロフ) - 由乃（よしの）さん» わー！ありがとうございます！！！楽しんでいただけるような続きを書けるようにがんばります！！ (2022年1月11日 1時) (レス) id: 8a17a4a235 (このIDを非表示/違反報告)
由乃（よしの）(プロフ) - きゃあーたかくんがあああ！ 続き楽しみです！！ (2022年1月10日 21時) (レス) @page33 id: a4b9ddb561 (このIDを非表示/違反報告)
ねぎ(プロフ) - はなさん» え〜！ありがとうございます！！これからもバンバン出します！！！ (2022年1月8日 0時) (レス) id: 8a17a4a235 (このIDを非表示/違反報告)
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