渦 ページ30
「え、……え？……はぁ！？」
「いや、どういうこと？」
「怖すぎんだけど」
『うしっ、終わり』
目の前で繰り広げられた幻影まがいの事に全員が狼狽えた。
Aは柴大寿の背後に回り、当て身をして1発で気絶させたのだ。
何が起きたかはもはや誰も分からない。
気づいたら倒れている柴大寿と、それを清々しい顔で見下ろすA。
近くで見ていたココとイヌピーは一周まわって真顔になった。
『あっ、言っておくけど彼……またすぐに起き上がると思うよ』
「「「ん？」」」
突然、予言者の如く末恐ろしい事を言った彼女。
いちいち言動が読めない。
『まだ皆戦い足りねェと思ってさ、手加減したわけよ♡』
「いや、その気遣いいらないっス！」
タケミチの荒々しい声が教会中に響いた。
三ツ谷に至っては呆れて笑ってしまっている。
『なァ、タケミチ…お前黒龍貰っちまえば？』
「「「ん？何つった？」」」
その瞬間、全員が同じ表情で同じ台詞を吐き出した。
『どうせ、東卍はこの決戦に勝っちまうんだからさ。あ、それより私が黒龍総長なろうかなぁ！』
「「やめて、やめて！マジでやめてください」」
彼女が冗談で呟いたものの、ココとイヌピーは本気で拒否してくる。
きっとAが黒龍の総長にでもなれば、一瞬で黒龍は終わると察したのだろう。
それにしても、2人の焦った表情は笑える。
『酷いじゃん！わんちゃんとCoCo壱くんはタケミチが総長でもいいでしょ？』
「え、わんちゃんって俺の事？てか、まだ黒龍負けてねェだろ！」
「それな。そしてCoCo壱はやめろ。上手いこと俺の名前と掛けてるのが腹立つ」
すかさずイヌピーとココが口を開く。
タケミチが黒龍総長なのは断固反対な様子。
焦っている2人を見て『可愛い〜！』とAはケラケラと笑った。
『ふはは！何か、面白ェなお前ら。私の子分にしてあげようか？』
「「うわぁ、面白い認定が1番キツい」」
面白ぇ女……もとい面白ぇ男。
この2人は彼女に絶対に言われたくないセリフであった。
Aに興味を持たれたら、死んだといっても過言ではない。
『そろそろ、テメェらの大好きなボスがお目覚めになるぜ。私はまた寝るから決戦が終わったらちゃんと起こせよ』
それだけ言うと彼女は再びさっきのチャーチベンチに向かい、横になると驚く程早く寝てしまった。
「え、マジで？」
『……スー、スー』
「寝るの早、のび太かよ」
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のの - 三途出たら面白そう (4月26日 23時) (
レス) @page9 id: 45d6e93948 (このIDを非表示/違反報告)
りな - 三途も出て欲しかったです (2022年12月18日 14時) (レス) @page8 id: d85abe7ad7 (このIDを非表示/違反報告)
奈々子 - ヒプマイバージョンも作って欲しいです飴村らむだにあわせたらぜったいおもしろそう (2022年7月31日 10時) (レス) @page15 id: 2f5361bf3f (このIDを非表示/違反報告)
M - ぶりっこかーうわぁって思いながら読んでみたら5ページ目で惚れましたありがとうございます (2022年6月30日 2時) (レス) @page5 id: 0bd2a9d625 (このIDを非表示/違反報告)
ぽいんせちあ(プロフ) - あ"ーーーー！！！気になるぅ！！！！ (2022年6月19日 18時) (レス) @page47 id: 2e29fc010d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：光と慈雨
| 作者ホームページ：http:// http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時：2021年9月21日 22時
