面白けりゃなんだって。 ページ22
『あー、思い出したわ。私は一虎に刺されたくらいじゃ死なねぇよ。それに別に痛くも痒くもなかった』
「うわぁ、激ヤバじゃんキモすぎ」
半間は私の耳元でクスクスと笑って、さっきよりもピッタリとくっついてきた。
今頃だが、年頃の男女がひとつのベットにこんな風にくっついて……やましい事は起きないのか？
と懸念するところだが、それは考えるだけ杞憂だ。
アイツは昔から私のことを人間として見ておらず、私が裸で誘ってこようがタダのゴリラにしか見えないらしい。
私も半間をただの幼なじみの変な奴だとしか見てないので、抱きつかれてもなんも思わない。
あっちも私を抱き枕程度の物だと思って、今もくっついている事だろう。
「Aちゃんに面白ェこと教えてやんよ」
『……何？』
「一虎にAちゃん、殺せって言ったの稀咲〜」
『ふぅん』
それを聞いた途端、私は思わず吹いてしまった。
まさか、あれが鉄太くんの企みだったなんてな。
確かに、私は無意識に鉄太くんの邪魔をしまくっている。
8・3抗争で参番隊隊長を間接的に救って、血のハロウィンでも一虎を決戦に遅れさせてナイフを取り上げて芭流覇羅をめちゃくちゃにして……。
確かに鉄太くんから見たら私は死んで欲しいだろうな。
「でも、Aちゃんはナイフで刺されたくらいじゃ死なねェバケモノだって知って……稀咲はお前のことすっげェ警戒してんぞ」
『それは光栄ですわ』
夢とうつつの間をぼんやりとさ迷いながら私は適当に返事をする。
段々と意識が遠のいて行く。
けれど私の後ろにいる死神くんは、まだ楽しそうに回想に浸っているわけで……それに応えるために目をこじ開けて聞いた。
「Aちゃんは俺らの邪魔ばっかだよな。本当は東卍のスパイだったりする？」
『んなわけねェだろ。たまたま私が面白くてやった事がお前らの邪魔になってるだけで、わざとじゃねェよ』
私の答えに半間はへぇ、と抑揚のない相槌をして……つまらなそうに私の髪の毛を触ってきた。
多分、コレ半間の癖なんだな。
『東卍がどうなろうが私には関係ねェよ。マイキーとかドラケンに絡むのは反応が面白いだけで、それ以上でもそれ以下でもない』
「ばはっ、やっぱAちゃん好きだぜ」
愉快そうに笑って、髪を触るのをやめてギューとしがみついてきた半間。
一応私病人ね、それ苦しいから。
そんな事を考えている間に、私は微睡みの中に意識を落としていた。
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のの - 三途出たら面白そう (4月26日 23時) (
レス) @page9 id: 45d6e93948 (このIDを非表示/違反報告)
りな - 三途も出て欲しかったです (2022年12月18日 14時) (レス) @page8 id: d85abe7ad7 (このIDを非表示/違反報告)
奈々子 - ヒプマイバージョンも作って欲しいです飴村らむだにあわせたらぜったいおもしろそう (2022年7月31日 10時) (レス) @page15 id: 2f5361bf3f (このIDを非表示/違反報告)
M - ぶりっこかーうわぁって思いながら読んでみたら5ページ目で惚れましたありがとうございます (2022年6月30日 2時) (レス) @page5 id: 0bd2a9d625 (このIDを非表示/違反報告)
ぽいんせちあ(プロフ) - あ"ーーーー！！！気になるぅ！！！！ (2022年6月19日 18時) (レス) @page47 id: 2e29fc010d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：光と慈雨
| 作者ホームページ：http:// http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時：2021年9月21日 22時
