一服 ページ13
タケミチに
"さっきから千冬とヒナが見ていた"と言われ
バッと勢いよく後ろを振り返ると、どこか気まづそうな表情をして私を見つめてくる2人が立っていた。
『……！』
やべ、どうしよ。やらかした。
取り敢えずひとまずここは、バックレ作戦！
『あ、あれぇ〜！どうしたの？2人ともこんな夜遅くに！』
苦笑いをする2人に、精一杯の言い訳をする。
『ね、ねぇ……聞いてよ！私ぃ、今不良に襲われそうになっちゃったんだぁ。でもタケミチくんが助けてくれたのぉ！怖かったよぉ〜』
泣き真似をして松野に抱きつきにいく。
うん、多分これで大丈夫だ。
胸に埋めていた顔を上げて、涙目で見つめると…
とんでもなく真顔の松野くんに見下ろされていた。
『どうしたのぉ？千冬くぅん』
「いや、あの言いずらいんすけど俺ら……結構序盤から佐藤さんのこと見てました」
おっと、どうしようかな。
何かを察した私はスっと松野から離れて、その場に腰を下ろした。
あぐらをかいて松野とヒナちゃんを睨む。
『オイ、テメェらこれ他のやつに言ったら殺すからな？』
「「は、はい！」」
一瞬にして態度を変えた私を見て、2人はビクッと体を震えさせた。
『なーんてね！そんなに怖がらないでいいよ。本当は私とっても優しいから』
嘘つけ…と誰かが呟いた。
聞こえてんぞコラ。
あーあ、何で1度ならず2度までもこうも人にバレちまうんだろ。
無性にイライラしてポケットからタバコを取り出す。
そして火をつけようとした次の瞬間……
「ソレ、体に悪いっすよ。さっきも吸ってたましたよね？」
松野くんに大事な宝物を取り上げられた。
タケミチと同じこと言うんだな。
『じゃあ、君が私の安定剤になってくれるのぉ？』
松野の腕を引き、グイッと顔を近づけてそう言うとお手本のような赤面をした。
そして、直ぐに私の手を振り払って離れる。
「か、からかうのやめてください！」
『可愛いね〜！』
本性をバレちまったのは心外だけど、見つかったのが松野とヒナちゃんでマジで良かったわ。
ふぅっと、ため息と共にニコチンも一緒に吐き出す。
暫く、星のない薄明るい夜空を見上げていると隣から"ぐぅ〜"というお腹の音が。
この音を空腹期収縮と言うらしい。
テレビで耳にした事がある。
『タケミチ、お前腹減ってんのか？』
「いや、あの夕ご飯まだで…！」
『あっそ、コンビニでいい？』
「え？」
『奢ってあげる』
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のの - 三途出たら面白そう (4月26日 23時) (
レス) @page9 id: 45d6e93948 (このIDを非表示/違反報告)
りな - 三途も出て欲しかったです (2022年12月18日 14時) (レス) @page8 id: d85abe7ad7 (このIDを非表示/違反報告)
奈々子 - ヒプマイバージョンも作って欲しいです飴村らむだにあわせたらぜったいおもしろそう (2022年7月31日 10時) (レス) @page15 id: 2f5361bf3f (このIDを非表示/違反報告)
M - ぶりっこかーうわぁって思いながら読んでみたら5ページ目で惚れましたありがとうございます (2022年6月30日 2時) (レス) @page5 id: 0bd2a9d625 (このIDを非表示/違反報告)
ぽいんせちあ(プロフ) - あ"ーーーー！！！気になるぅ！！！！ (2022年6月19日 18時) (レス) @page47 id: 2e29fc010d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：光と慈雨
| 作者ホームページ：http:// http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時：2021年9月21日 22時
