guilt ページ34
『ん?私の特徴が自己中で我儘で獰猛って、DIOのやつしっかり嘘教えてんじゃん!』
Aはボインゴから、DIOが昨晩言っていたことを一部始終聞くと…案の定キレた。
『てか、これ私の特徴じゃなくてDIOの方が当てはまるくね?アイツ今更自己紹介してんのか』
"なぁ、ボインゴ君!"
謎の同意を求めようとするAをフル無視して、ボインゴは本題に入った。
「それで、だから……Aさんの弱点を教えてください」
『いや、弱点っていきなりそんな事言われても』
「Aさんのスタンドって、スタンドを無効化する能力ですよね?だから、さっき僕の漫画の予知が外れた…。最強の能力じゃあないですか?」
『そうなのかな……?』
言われてみれば、Aのトリップ特典はこの世界を生きていくにあたって大変便利だ。
だがしかし、スタンド攻撃が効かないだけであって戦闘力が上がった訳では無い。
だからスタンドは効かなくとも、普通に物理的に殴られれば痛いし血も出る。
最強って言われればそうなのかもしれないけど、本体がそうでないからAは何とも言えなかった。
「Aさんの弱点を知ることが出来れば、DIO様は喜んでくれるのです…!」
『うん、でも自分から弱点を教えにいく人いるか?少しボインゴ君、ストレートすぎだな〜』
やれやれと言わんばかりに露骨に呆れた表情をするA。
こんな純粋な子供に意地悪をする訳でもないが、自分の弱点と言われてもそうパッと出てこない。
それもボインゴに弱点を教えたら結局DIOの所に伝わる訳で、Aには一切のメリットがなかった。
『そもそもさぁ、私はDIOの仲間になりたくない訳よ。平穏に暮らしたいの。君のボスが何で私を仲間にしたいのかは分からないけど、これ以上私に危害を加え……ッ!?』
Aは途中、出かけた言葉を詰まらせた。
『え、えっとぉ…ボインゴくーん?』
「……ごめん、なさい」
隣のボインゴをチラッと見ると、何かを堪えるようにギュッと拳を握り目をしょぼしょぼさせていたのだ。
その瞬間、Aは大量の汗を垂れ流した。
『あ、ちょ…え、?』
心の中を掻きむしられるような激しい焦燥に駆られる。
子供を泣かしたのはこれが初めての事だった。
とんでもない罪悪感に苛まれながら、Aは何とか取り繕うとボインゴの肩を掴んで言った。
『い、嫌だなぁ〜!さっきのは冗談だって、君には私のこと何でも教えるよ!』
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わるび - 読み始めました。ふたりも見守るキャラクター達も凄く可愛らしくて、家族が居るのに笑ってしまいました( *´艸`)素敵な作品を作ってくださり、ありがとうございます!ほのぼのと癒されました。 (2022年9月23日 20時) (レス) @page50 id: 08dad0f4f2 (このIDを非表示/違反報告)
処刑人 - 夢主さん・・・・頑張れ骨があったら拾っときます。 (2022年8月24日 14時) (レス) @page41 id: 37fa50b5c3 (このIDを非表示/違反報告)
夢主さんファンクラブ2番!!地獄の番人 - ツルツルピッカーん!!労宮を押すと確かに痛い (2022年8月22日 5時) (レス) @page37 id: 37fa50b5c3 (このIDを非表示/違反報告)
ラウル(プロフ) - 夢主さんファンクラブ2番!!地獄の番人さん» 色々と嬉しくて禿げます(?) (2022年8月21日 15時) (レス) @page36 id: cb2141a780 (このIDを非表示/違反報告)
夢主さんファンクラブ2番!!地獄の番人 - ラウルさん作品とか関係ない、やりたきゃやればいいのです✨返信ミスではありませんよウフフ♥ (2022年8月21日 8時) (レス) id: 37fa50b5c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:光と慈雨 | 作者ホームページ:http:// http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時:2022年8月5日 18時