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緑side
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赤「神ちゃん帰ろか。」
緑「そやね、帰ろか。」
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水たまりを軽々と飛んでいくしげ。
その行動が何とも昔のしげにリンクする。
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あの頃からずっと想い続けてきた。
それからズルズルズルズルと、
この恋心を引きずっている。
いつになれば成就するのか………
いや、成仏するのか。
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赤「あのさぁ、」
ポケットに手を突っ込んだままのしげが
こちらに振り返った。
合わない視線。
俯きがちの顔。
そして何より、少し紅潮する頬が
背景のどんよりとした空とのコントラストで映える。
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紫陽花の葉から
一滴の雫が零れ落ちた。
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大きな水たまりに小さな波紋が広がる。
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背中に回される腕と、忙しい鼓動音。
少し濡れたシャツから
しげの暖かい体温が感じられる。
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赤「俺、神ちゃんのこと好きやねん」
困ったように笑いながらそう言ったしげ。
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高校生ノリやって。
しげが冗談で言ってるんやって。
でも、それでもいいかもな。
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しげの背中にすっ、と腕を回し
きゅっ、としげのシャツを摘んだ。
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緑「俺も………………しげのことだいすき。」
何かからの縛りがしゅるりと解けた気がした。
なのにまた締め付けるこの胸の痛みは…
きっと、そう。
自分のこの恋に終止符が打たれたって
ことが今はっきりと分かったから。
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赤「え、ほんまに…言うてるん…」
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緑「うん……
分かってる誰かに何か言われて、遊びやろ？
遊びでもいいねん、へへ。」
今にもこぼれ落ちそうな涙をぐっ、と堪える。
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赤「遊びやないよ…」
緑「へ、」
赤「そんな遊びで人の気持ち弄ぶようなこと
俺が、するわけっ、ないやん……！！！！」
緑「っ……」
何でまたそんな真剣な眼で見つめるんよ。
緑「しげ今、俺の事好き、って言ったんやで？」
赤「うん、そやな。合ってる。
神ちゃんが好き。」
.
そう言って甘い口づけを落とされた。
また強く引き寄せられて
二人で笑い合った。
遠回りはいっぱいしたかもしれんけど
いつまでもしげが好き。
そう、ずっとしげが好き。
.
end
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a ma . ko(プロフ) - こっこさん» いえ、こちらこそ長らくお待たせしてしまい申し訳ありませんでした。 楽しんで貰えたようでこちらも嬉しいです。 またいいお話がおりてくれば、もちろん青緑さんも書かせていただきます！ また、お暇な時に覗いて行ってくださいね(´∀｀) (2019年5月15日 1時) (
レス) id: d37ff3db11 (このIDを非表示/違反報告)
こっこ(プロフ) - ありがとうございました。ハッピーエンドで良かったです。個人的には青緑が大好きなのでまたステキなお話期待しています。 (2019年5月10日 11時) (レス) id: 32c9600d6f (このIDを非表示/違反報告)
こっこ(プロフ) - しつこくてすいません。でもすごく嬉しいです！！楽しみにしています。ありがとうございました。 (2019年5月7日 11時) (レス) id: 32c9600d6f (このIDを非表示/違反報告)
a ma . ko(プロフ) - こっこさん» 下書きの奥底に眠っておりました… こっこさんには前作でも御要望を頂いていたのに、申し訳ないです！！ 次作は｢恋はいつも不釣り合い｣の続編です。 もう暫くお待ち下さい… (2019年5月6日 19時) (レス) id: d37ff3db11 (このIDを非表示/違反報告)
こっこ(プロフ) - いつも更新楽しみにしています。前の作品で「恋はいつも不釣り合い」というお話がありましたが、大好きで続編を未だに熱望しています。わがまま叶えていただけると嬉しいです。これからも楽しみにしています。 (2019年5月5日 21時) (レス) id: 32c9600d6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：a ma . ko | 作成日時：2019年3月15日 22時
