紅に染まれば ( 桃×赤 )

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＿＿＿＿赤side



あれから、一週間。






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あの告白が本気やったことを知り

俺は戸惑った。







小瀧のことが好きなことに

変わりはないはずやのに




すぐそこにある恋に

溺れたいと思う自分がおる。









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赤「小瀧のことは…もう…」







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そう、何をどう足掻いたって

小瀧は奥さんのもん。

法で繋がっている以上、

もう手出しは出来ひん。









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やから…俺は弱い自分になる。








ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙ＿＿＿






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青「もしもし？しげ？どーしたん？」


赤「あのさ、会って話せーへん？」


青「…あぁ、ええよ。

すぐそっち行くわ！」









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どこぞのジェントルマンやねん。









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高校の時には気づけへんかった。

こないも流星が大人やったなんて。









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小瀧の魅力に飲まれてた自分は

周りのことを深く見ることも

してへんかったらしい。









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高校生の間どんだけ流星を

傷つけたんやろう。








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お詫びとして付き合う…









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いや、流星を利用してんのは俺や。








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最低やってことはわかってんねん。

でも、なんでか流星の

懐で安心してたい自分がおる。






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赤「小瀧…」







彼の名前は誰にも届くことなく

目の前に落ちていった。









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ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ





青「シゲ！開けてーや！」

赤「分かったから、待て！」





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高校の時と変わらへん距離感。

でも今日からはその距離感も

変わっていくんかな、なんて。









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赤「あのさ、まぁ、その

前回の告白やねんけど…」


青「…うん」


赤「こんな俺で、よければやねんけど…」








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じわぁ、と体が温もりを帯びて

ふわっと香る流星の香り。







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赤「りゅうせ…」


青「見やんとって、俺今やばい顔してるから…笑」





流星は林檎飴より真っ赤だった。








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赤「ふは、可愛ええ…笑」

青「からかわんといてや…もう。笑






二人きりの真昼間

お日さんも陽気な夏の日。









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青「俺のもんや、シゲは」


赤「え？笑

せやね、流星のもんやな、笑」





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なんだか擽ったい。

そして心がふわふわする。









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どこかで沈まぬ恋心があるのを知らず。

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