夢女子、推しに捕まる【梵天】 (ページ3)

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お兄さんページ3

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「え？このポスターと撮るの？」

『そーれすよぉ！あ、下から！下からお願いしやふ！足長く見えるんで！』

ふーん、なんてニヤニヤ反応をしてスマホを構えられた

あれ、馬鹿にされてる？脚長効果狙ったの嘲笑されてる？

そりゃあ脚長いお兄さんには私の気持ちは分からないだろうけどぉ！

「物好きだなぁ、笑える」

『いや、まーじで沼深いっすよ。7人組アイドルグループって言われても遜色ない』

「へぇ、ちなみにこんなかで誰がいいの？」

スマホに視線を落としたまま聞いてくるお兄さん

もしかしてもう撮影始まってる？

『えーっとですねぇ…』

とりあえずポーズ決めながら語り始めた

『やっぱ灰谷竜胆っすかね〜！バブいの！バブちゃん！』

「ほー」

『でも一夜を共にしたいのは蘭ちゃーん♡』

ポスター上の蘭ちゃんの顔を指して指ハート決める

本当はチュッチュしたいけど公共のものなので我慢しやす

「そっかー、嬉しい♡」

お兄さんはどうやらノリがよく、指ハートを返してくれる

そんなことよりさっきからシャッター音聞こえないけどちゃんと撮ってんのかな？

『ねぇ撮ったの1回見せてくださーい』

一旦ポスターから離れてしゃがんでスマホを構えてるお兄さんの方へ向かう

いい写真だったら顔隠してTwitterにあげちゃお！新作ポスター見れたおって自慢しちゃお！

『どれどれ………』

動かないままのお兄さんの背後に周り、私のスマホを覗き込む

カメラ画面でも、アルバム画面でもなかった

何かよからぬものが画面に映っていた

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「これなぁにー？結構おもしろいな」

後ろの私にようやく気がついたお兄さんは画面をご丁寧にこちらに向けてくれる

目を逸らしかけた事実が、目の前にバーンと晒された

真っ白な画面のように、私の頭も真っ白

と、ポエマーになれるほど気が狂いました。

『あは、あははははは……………』

そろーっと後ろに後退りしていった

スマホが写していたのはメモ帳

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内容は、書き途中の夢小説だった。

梵天の

蘭ちゃんの

しかもえろいやつ

終わったよね、うん

完全に酔い冷めた

今なら運転できます

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