夢女子、推しに捕まる【梵天】 (ページ17)

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意外と頑固ページ17

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結局お兄様の顔を立てようとするりんちゃんと竜胆エンドで終わりたい私の意見は絶妙に合致しなかった

「解釈違いなんだよマジで」

と、半ギレのりんちゃん

解釈違いという単語を私が何度も使ってたせいか覚えたての言葉を乱用するりんちゃん

マージでバブちゃんだね

ご本人に解釈違いって言われてしまったらそれはもう私に勝ち目はないのだが

『だって不仲エンド嫌です……！三十路になっても一緒にいるお二人が急に離れちゃうなんて有り得ない！なら仮に竜胆さんの婚約者と蘭さんが逃避行しちゃったら竜胆さんどうするんですかっ…！』

屁理屈をぶつける

実際そんなことが起こってしまうなんて想像も出来ないけど

「そりゃあ、奪い返しに行く……多分」

意地になって言ってるっぽいりんちゃん

可愛い

ムキになっちゃったのかな？？

『だって夢主は蘭さんに落ちたんですよ！？こっから一体どうやって……』

「…………ﾁｯ」

ベラベラとうるさく話し続けていると突然かまされた舌打ち

怒らせた……？

『わっ…！』

肩を強く押されるあの感覚

さっき蘭さんに体験させられたあの感覚が、再び

『はっ？？！』

密着度は先程よりも控えめだったものの、力は蘭ちゃんより強くてちょっと痛かった

これぞまさに強引……？

『り…りりりりんどうさんっ！？』

なに、お兄様の真似してるの！？可愛いけど笑えないよ！？

「キスくらいで靡くような女、強引に奪い返せばこっちのもんなんじゃねーの」

耳にフワッとかかる吐息

蘭ちゃんとはひと味違うエキゾチックな香り

動悸は子供っぽくても、目の前にいる竜胆さんは完全に大人の男の人だった

彼の言う通り、実際蘭ちゃんに優しくされ、ゾッコンとなりかけていた私の心は一瞬でりんちゃんに奪われる

ちゅき………

『な、なな、なるほど……』

なるほどじゃないよ何も頭に入ってこないよ

灰谷兄弟は押し倒し癖があるのかな？メモメモ

「お前みたいなチョロい女なら尚更な」

あ、ちゅきちゅき……

『かっ……カカカッ……』

喉の奥から変な声が出る

私……！気を確かに……！

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「ごめん長引いた〜………って……え」

『あ』

最悪のタイミングで戻ってきた蘭ちゃん

「わりぃ、お取り込み中？」

『「ちがうっ！！！」』

せっかくりんちゃんと仲良く(？)なれたのに蘭ちゃんがきまり悪そうに言うせいで気まずくなった

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