50 〈九井side〉 ページ12
「九井さん、今日飲みに行きませんか」
モブ男が部屋にいるのは、やっぱり見慣れない
しかもコイツいきなり距離詰めてくるタイプかよ
正式採用は明日からだってのに
「あー………わりぃ、今日は用事あって」
普段なら別に行っても良かったけど今日はそういうわけには行かない
「え！？まさか彼女っすか！？」
「ちげーよ」
「俺、8号さんみたいに、九井さんと仲良くやりたいんす！だからまた誘うんで！」
いや、俺と８号、仲良いとか思われてたのかよ
「………今度な今度」
「え！？いいんすか！よっしゃ！」
この暑苦しい感じ、ウザったいけど物足りなさを感じることは無さそうだ
.
雑務を8号に押し付けまくったおかげでいつもの時間よりも今日は早く帰れそうだった
むしろあいつの方がまだ終わってねーんじゃねーのか
まぁ、帰って終わってなかったら手伝ってやればいいか
アイツが出勤してなくて送迎がないから、タクシーに乗ってストーカーの待つマンションへと帰る
結構な豪雨で、服が濡れてしまったけど
久しぶりにフロントから部屋まで進む足取りが軽かった
……ドアを開けたら、どんな顔して走ってくるだろうか
抱きつかれるかも
そしたらいつも通り頭をはたいて、あいつの嘘泣きを見る
今日はデコピン辺りで手を打ってやろう
濡れた服や髪を見て、過剰に心配されるのだろう
ウザいほど過保護だからな
そんなことを考えながら、部屋のドアに手をかけた
.
「……ただいま」
ボソッと呟いて、ドアを閉め、施錠する
廊下は灯りがついていなかった
午後6時でも雨が降っていてジトっとしてるから、部屋の中は暗かった
.
3秒くらい、玄関に佇んでいたけれど、予想していたドタドタとした足音は聞こえてこなかった
不思議に思って、リビングに入る
.
廊下と同じように電気がついていない
テーブルには、溢れんばかりの料理が並んでいた
ラップの中を覗く余裕はなかった
「…………8号？」
……寝室か？
ベットで寝てんだろ、どうせ
「………」
寝室のドアを開けても、あいつはいなかった
どこ隠れてんだよ
出かけてんのか？
堪らずに電話をかける
ピロピロとテーブルから着信音が鳴った
ロック画面が俺の写真
8号のスマホだった
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葵 - 初コメ失礼します…あのっ…気付いたら目から水出てました…妹にキショッて言われた…マジで泣けました…神作をどうも作ってくださってありがとうございました！！ (2022年6月20日 23時) (
レス) @page26 id: 7a7271954b (このIDを非表示/違反報告)
まふぃあ（サブ垢） - これ見ながらきずいたら泣いてました...ありがとうございます (2022年3月14日 14時) (レス) @page26 id: 8b4e43a601 (このIDを非表示/違反報告)
乙葉 - ひゃああすごい…すきです…(語彙力低下中)えっえっほんとに天国にいるようでした…ううっTwitterやってない…来年にはきっとTwitter始めるので番外編、終わっても消さないで下さいっ！お願いしますっ｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ (2021年11月17日 19時) (レス) @page26 id: f8e0e8f1cf (このIDを非表示/違反報告)
綺羅(プロフ) - 好き。あれ、お二人共もう済ませちゃった感じ？？ (2021年11月12日 1時) (レス) @page26 id: 1c40c756d3 (このIDを非表示/違反報告)
青いG(プロフ) - 好きすぎて涙出てきました感謝感激雨あられこの作品に出会えてまじでよかったですほんとありがとうございます書いてくれてありがとうございます生まれてきてくれてありがとうございます好きですちゅちゅちゅこれからもずっと読ませていただきますぅぅぅぅぅぅぅぅ((())) (2021年11月11日 20時) (レス) id: 43df3075c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：全身急所ちゃん
| 作者ホームページ：http://mobile.twitter.com/zensinkyuusyo
作成日時：2021年9月25日 0時
