【オリジナル】水宮星の日常【本編】 (ページ5)

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肌寒い季節　【漆黒の猫耳パーカー後輩】ページ5

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　ー冬が訪れ、だいぶ肌寒くなった。

　私は1人、寒さに耐えながらバルコニーに正座して、飼いウサギのミカと共に月を見つめていた。

「今日は小望月かぁ…。ということは満月の夜が訪れる日が近いということ！！」

　満月の日はいつも夕食がとても豪華で、前回の満月の夜はチョコレートフォンデュが夕食に出た。
　ここの王国は素晴らしい腕前の料理人が多く、そのおかげで、ここで食べてきた料理は全て美味しかった記憶がある。

「今回の満月の夜は罪深き季節はずれの流しそうめんを楽しみたいな～。ミカは何がいいと思います？」

　バルコニーで独り言を呟きながら、言葉を発することができないミカに聞いてみる。
　もちろん、ミカからの反応はない。その代わりに可愛げのあるくりっとした赤い目がこちらを向いてくれた。
　相変わらずうちの子はかわいいなぁ。
　そう思いながら、私はミカのことを持ち上げて部屋に戻った。

「寒かった～！もうちょっと服を厚着しとけばよかったかも」

　持ち上げていたミカを部屋に降ろし、かじかんでしまった手を自分の息で温めた。
　その後、もっと暖かい服を着ようと思い、衣装クローゼットのある方に向かった。

「寒さに負けないように、もっと厚着して健康に生活しなければ…！」

　私は右手を胸の前で握りしめ、そう決心したのであった。

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