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『・・・で、昇降口過ぎた後、突然の分かれ道だけどどっち行く?』
「確かこの学校、ロの字の校舎だった気がするけど」
傑の言葉に、私は報告書を思い出す。
・・・確かに、ロの字の校舎だったと思う。
『じゃあどっちから行っても同じかな?』
「あー、まあそうだね。」
『じゃあ右で。』
私が適当に進行方向を決めると、夏油君は返事をしてから右側に進み始める。
歩き始めた時に呪霊の気配のする部屋だけ開けるということに決め、再び歩き始める。
「コウチョウノバカァ・・・ハゲェ・・・」
「なかなか癖の強い呪霊だね」
『たまに変なこと言ってるよね。・・・まあどんなこと言ってても祓うことに変わりはないけどさ』
話しながら謎に校長に恨みを持ってそうな呪霊を短刀から飛ばした毒の刃で祓う。
「クソハゲェェェエェェェエエ!!!!!!!!」
『っぅあ、うるさ!?』
毒はかかってから祓われるまで、少しの時間がある。
・・・今回は呪霊が祓われる直前にものすごくうるっっさい声で叫んだ。
こういうとこが毒のデメリットだよねぇ、
「これで呪霊が寄ってきたみたいだね・・・」
『ごめん、でもまあ探す手間が省けて良かったかな?』
どうやら1階に居た呪霊のほぼ全てがこの場に呼び寄せられたようで、私達の前も後ろも呪霊がわんさかいる。
『んー、後ろは夏油君に任せていいかな?こっちは私がやる。』
「ああ、わかった」
夏油君と私は背中合わせになると、それぞれ呪霊を祓い始めた。
『ふふ、毒雨は室内では使えない、なんてことは無いんだよねー・・・』
厳密に言うと毒雨は室内では使えない。
雨は室内に降らないもんね。
・・・でも、毒雨に似たモノは作ることが出来る。
『蠱毒呪法・壱
・・・「転」___【毒霧】』
そう唱えると、私の足元から陣が広がって、そこから紫の霧が立ち込めていく。
その霧は陣より外に行くことはなく、呪霊を無差別に祓っていく。
『よっ、っと』
今回は待っているだけだと傑を待たせてしまうことになるので、私が動いて短刀で斬りつけていく。
この短刀、紫刀は特級呪具なため、斬ったり刺したりするだけで下手な呪霊は簡単に倒れていく。
『ふー、終わった〜・・・』
「よし・・・そっちも終わった?」
『あ、うん、同時だったか』
「うん、丁度だったね。・・・それじゃ、行こうか」
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干し芋様 - 無関さん» ありがとうございます!!面白いと言って貰えて良かったですw更新頑張ります! (2021年12月13日 20時) (レス) id: 82356caa87 (このIDを非表示/違反報告)
無関 - すげぇ面白かったです!! (2021年12月11日 17時) (レス) @page41 id: dbba37e842 (このIDを非表示/違反報告)
干し芋様 - 紅さん» めっちゃくちゃ嬉しいです!!更新頑張ります! (2021年8月5日 20時) (レス) id: 82356caa87 (このIDを非表示/違反報告)
紅 - 神作品まさに神作品 (2021年8月3日 22時) (レス) id: 15d4b06566 (このIDを非表示/違反報告)
干し芋様 - そう言って貰えて嬉しいです…!応援ありがとうございます、頑張ります! (2021年7月8日 20時) (レス) id: 0f667d0daa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:干し芋様 | 作成日時:2021年5月28日 20時