急展開 ページ44
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きっと大丈夫。ミンハオが私に冷たくした事なんて一度もないもん。
想像できないもん。大丈夫。
ーー言い聞かせてみるけど、一度折れた心は立て直してはくれなくて。
やっぱり今日は帰ろうかなという考えが過ぎった時、家で待つジュンさんの存在が頭に浮かぶ。
…そうだ。家でジュンさんといよ。今日だけそうしよう。
決断して踵を返すと、目の前に人がいてぶつかりそうになる。
反射的に上体が反って見上げたその人は。
「どこ行くの。忘れ物？」
「え…ミンハオ…」
普通に真後ろにいたのに全く気付かなかった。
驚きすぎて一歩後退る。
「お、おはよう！いつからいたの？声掛けてよ」
「今掛けようとしたところ。走っていくの見えたから追いかけたら急に立ち止まったからどうしたのかと思った」
「あ、あー…えっと」
はい、上手い言い訳！上手い言い訳！そして出てこないパターンのやつ！
最近の定番だわ。
「…わ、忘れ物したんだけど…なんか…しんどくなっちゃって。今から帰ったら間に合わないし…午前は…サボっちゃおっかな、って…」
比較的よかったんじゃないかと思う。自然だし。
ミンハオも「ふーん」で終了。よし。
なんて安心していたら。
「俺もサボる。今日は二人でどっか行こ」
「えっ？」
そう言うなり私の手を取って歩き出すミンハオ。
さっきまでミンハオに見捨てられてたらどうしようって悩んでたのに、まさかの急展開についていけない。
…いや、ホッとしたけど。
自然に繋がれている手に複雑な気持ちになりながらも、大人しくついていく選択肢しか持ち合わせてない。
「どこ行くの？図書館？カフェ？」
「たまには遠出しよ」
「え、珍しいね。遠出ってどの辺りまで？」
「…遊園地？とか」
「！！？…ホント？本気で言ってる？」
「子供の頃に行ったきりじゃん。一緒にってのはさ」
「行く！絶対行く！！」
ミンハオの腕を掴んでピョンピョン跳ねる私。
だって嬉しいんだもん！ずっとミンハオと行ってみたかったけど、二人で行こうって誘えなかった。
普通に誘えばよかったけど、気持ちがバレるの避けたかったから。
デートみたいな場所は無理だったの。
跳ねて喜ぶ私を見て、ミンハオは口に手を当てて笑い出す。
「そんな行きたかったんだ。言えばいつでも付き合ったのに」
「…えへへっ」
「…いつでも付き合うよ。これからも」
…これで仲直り、でいいんだよね。
私達に相応しい喧嘩の終わり方だ。
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桜(プロフ) - bananalove0705さん» すみません、まだ空っぽなので一話でもアップできたらすぐにパス外しますね！少々お待ちください^ ^ (2020年4月10日 18時) (
レス) id: 5aafe05b98 (このIDを非表示/違反報告)
bananalove0705(プロフ) - 番外編のパスワード教えていただきたいです！ (2020年4月9日 23時) (レス) id: bc0232df0e (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - こゆきさん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けてとても嬉しいです！頑張ってお話進めますね！ (2020年2月19日 17時) (レス) id: 5ee86f0a2e (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - この話面白くて大好きです！ 更新がんばってください！ (2020年2月16日 23時) (レス) id: cf5519a127 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - めぐさん» コメントありがとうございます！繊細なんて嬉しい！なかなかスムーズに進みませんが、楽しんで頂けるよう頑張ります！これからもどうぞよろしくお願いします！ (2020年2月15日 2時) (レス) id: 5ee86f0a2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nyar
| 作成日時：2019年11月30日 1時
