きっかけ ページ5
.
ファミレスで二人で夕飯を食べて、20時半、開店前だけどミンハオのバイト時間に合わせて一緒にお店に行く。
まだ光の灯らないseventeenと書かれた看板を通り過ぎてドアを潜ると、長いカウンター席の中からスンチョルさんが「いらっしゃい」と笑顔で迎えてくれた。
「こんばんは！いつも早い時間にすみません」
「全然いいよ。どうぞ座って。何か飲む？あ、ミンハオは掃除から頼むな」
「はい」
スマートに誘われるがままスンチョルさんの向かいに腰を下ろし、裏の更衣室に入っていくミンハオの背中を見送る。
「Aちゃん、いつものカルアでいい？」
「あ、はい。ありがとうございます！スンチョルさんも一杯どうぞ」
「いつもありがとう。じゃあビール頂くよ。二人で早めの乾杯しようか」
「わーい、スンチョルさんを独占だ！」
「お、可愛い事言ってくれるな〜。Aちゃんが常連さんになってくれてありがたいよ。ミンハオも入ってくれたし、助かってるよ」
そう、ミンハオがスンチョルさんのお店、seventeenでバイトを始めたきっかけは私の行きつけだったから。
安くて美味しいお店があるよって私に連れて来られたミンハオを、スンチョルさんがスカウトしたのだ。
スタッフがイケメンばっかでお話も上手だし、お店の内装とか雰囲気もお洒落。
だから平日でも結構お客さんが多い忙しいお店で。
人手不足だったらしく、ミンハオもバイト探してたからちょうど良かったみたい。
「あ、そういえば聞いた？こないだの花見の時さ」
「あっっ…聞きました。ミンギュが酔っ払ってしょーもない事言ったみたいですね！」
「もう聞いたんだ？早いね。どっちから聞いたの？」
「ミンハオから。俺の事好きってホントかって。しっかり否定しましたけどね」
「あははっ！やっぱり違うのかー。二人は凄く仲良いからもしかしたらとも思ったんだけど」
「面白い展開にならなくて残念でしたね」
「いや、君たちは見てるだけでいつも面白いよ」
私と会話しながら手際よくカクテルを作って、どうぞと可愛らしいコースターで出してくれる。
カルアミルクはどこにでも置いてる珍しくないカクテルだけど、ここで飲むと一段と美味しく感じるんだ。
「美味しい…スンチョルさんのカクテルが一番好きだなー」
思わずため息まで漏れてしまうくらい。
すーっと体に染み渡って、１日の疲れも吹っ飛ぶよ。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 464人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SEVENTEEN」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
桜(プロフ) - bananalove0705さん» すみません、まだ空っぽなので一話でもアップできたらすぐにパス外しますね！少々お待ちください^ ^ (2020年4月10日 18時) (
レス) id: 5aafe05b98 (このIDを非表示/違反報告)
bananalove0705(プロフ) - 番外編のパスワード教えていただきたいです！ (2020年4月9日 23時) (レス) id: bc0232df0e (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - こゆきさん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けてとても嬉しいです！頑張ってお話進めますね！ (2020年2月19日 17時) (レス) id: 5ee86f0a2e (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - この話面白くて大好きです！ 更新がんばってください！ (2020年2月16日 23時) (レス) id: cf5519a127 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - めぐさん» コメントありがとうございます！繊細なんて嬉しい！なかなかスムーズに進みませんが、楽しんで頂けるよう頑張ります！これからもどうぞよろしくお願いします！ (2020年2月15日 2時) (レス) id: 5ee86f0a2e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：nyar
| 作成日時：2019年11月30日 1時
