深夜の電話 ページ33
.
一緒に家に帰り、順番にシャワーを浴び、少しまったりしてから「じゃあおやすみ」って挨拶交わしてそれぞれ就寝。
まだ二日目だというのに、私とジュンさんの共同生活は随分自然なものだった。
自室で寝る前にスマホを見ると、仕事が終わったのかミンハオからラインが入ってた。
" 明日、買い物付き合ってくれない？"
買い物…また服かな？
別にいいけど、明日はジュンさんと一緒に行くって言っちゃったしな。
何か喜んでたし…先約だからな。
ふと時間を見ると午前２時前。
あんなにお客さん多かったのに、もう仕事終わったの？
週末はいつも３時までは働いてるのに…
疑問に思いつつ、とりあえず返信をする。
" ごめん、明日は用事あるよ "
少しして既読が付いて、今度は電話が掛かってきた。
私がいる寝室はジュンさんがいるリビングと扉一枚隔てただけ。
寝てたら迷惑だなと思ってベランダに出てから通話ボタンをタップした。
「…もしもし？」
『…まだ起きてた？』
「うん、今から寝るとこ。ミンハオは仕事終わった？」
『…ん。今から帰る』
「…？そう、お疲れ様。てか明日ごめん、行けなくて。買い物って服？」
『いや、買い物は別にない。ただの口実』
「口実？なんの？」
『A』
少し力強く名前を呼ばれて息を飲む。
「…なに？」
『昨日泊まったのって男？』
「え…」
いきなりまた、それなのか。
心の準備も何もない状態で、私の口は次の言葉を紡げない。
心臓が嫌に早鳴って息が苦しくなる。
『嘘付かなくていいから。怒らないから。このままじゃ気になって何も手に付かない。あの服は誰の為？俺の知らない奴？』
「み、ミンハオ…あの…」
『今外で電話してる？今も部屋にそいつがいるって事？そいつと付き合ってんの？』
怒涛の質問攻めに返答を考える暇もない。
こんだけ問い詰めといて、本当に真実を話しても怒らないのだろうか。
嘘が下手だと自覚した今となっては、嘘を突き通すには私の頭と心のキャパシティが限界だ。
だけど本当に男がいますよって言うには勇気が出ない。
じゃあまた怒って誤魔化して電話を切る？
気になって何も手につかないって言ってるのに？
このままずっと悩ませる？
ていうか、ミンハオ。
何で私の事でそこまで悩むの？
理解できない。
『A、頼むから教えて。本当の事』
「いるよ、男の人と。今も」
理解できないから、もういっそ。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 464人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SEVENTEEN」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
桜(プロフ) - bananalove0705さん» すみません、まだ空っぽなので一話でもアップできたらすぐにパス外しますね！少々お待ちください^ ^ (2020年4月10日 18時) (
レス) id: 5aafe05b98 (このIDを非表示/違反報告)
bananalove0705(プロフ) - 番外編のパスワード教えていただきたいです！ (2020年4月9日 23時) (レス) id: bc0232df0e (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - こゆきさん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けてとても嬉しいです！頑張ってお話進めますね！ (2020年2月19日 17時) (レス) id: 5ee86f0a2e (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - この話面白くて大好きです！ 更新がんばってください！ (2020年2月16日 23時) (レス) id: cf5519a127 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - めぐさん» コメントありがとうございます！繊細なんて嬉しい！なかなかスムーズに進みませんが、楽しんで頂けるよう頑張ります！これからもどうぞよろしくお願いします！ (2020年2月15日 2時) (レス) id: 5ee86f0a2e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：nyar
| 作成日時：2019年11月30日 1時
