ここに。 ページ18
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「お金は全然貸せるけど、幾ら？ここからどのくらいの時間のとこ？」
てか、まず大きめとはいえ女物のスウェットと女物のサンダルで電車に乗るんだよね？
顔が綺麗なだけに目立ちそう…
仕方ないんだけど。
「えっと、電車で１時間くらい。千円くらいかな」
それを聞いて、ふと想像してしまった。
合ってない女物のスウェットとサンダルでなけなしの千円を握りしめ、駅に佇むジュンフィさん…
………無理。私が。
可哀想で泣ける。
「無理！」
「えっ？」
私がいきなり声を荒げた為にまたビクッと肩を跳ねさせた彼。
咄嗟に向けられたジュンフィさんの瞳に映る自分は、今にも泣きそうな顔をしていた。
ジュンフィさんの救済に必要なものは、とにかくお金。
でも住む場所に日払いの仕事があれば、暫くは凌げる訳だよね。
じゃあ…
いや、でも…
心の中で葛藤が続く。
黙った私の顔をどこか不安そうに覗き込むジュンフィさん。
手はまだ繋いだままだけど、握りしめる力が少し強くなる。
ーーーこの人を助けたい
「……ジュンフィさん……これは一つの提案なんだけど」
「うん…」
「ジュンフィさん…しばらくウチ、住む…？」
「…………え？？」
よっぽど予想外だったのか、ポカンと口を開けて呆けた返事。
今なんて？とか、聞き間違いかな？ってジュンフィさんの心の声がはっきり聞こえてくる。
そんな反応されると恥ずかしいんですけど！
「あの、だって、困るでしょ？ご両親、悲しむの。就職できるまで、てか他にアパート借りれるまで、リビングのソファーで良かったら貸せる、よ」
「え、でも…え…」
「日払いのバイトも当てがひとつあるし…聞いてみる。食費は半分こ。家事も半分こ。
服は友達に沢山持ってる人いるから、何枚か譲ってくれないか、それも聞いてみる。ジュンフィさんが良ければだけど…どう？」
「俺、は…ありがたい、けど…」
「じゃ、じゃあ…そうする？」
「……本当にいいの？」
「うん…いいよ」
その瞬間、ジュンフィさんの手が私の手を放し、私の身体を抱きしめようと背中に回され…る前に、止まる。
そしてすぐに引っ込む。我に返ったんだね。
「ありがとう、Aさん！俺、少しでも役に立てるように頑張るから！ありがとう！」
ソファーの上で正座をして何度も頭を下げるジュンフィさん。
再び強く握りしめられた手。
ホント可愛い人だなって、自然と笑顔になっていた。
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桜(プロフ) - bananalove0705さん» すみません、まだ空っぽなので一話でもアップできたらすぐにパス外しますね！少々お待ちください^ ^ (2020年4月10日 18時) (
レス) id: 5aafe05b98 (このIDを非表示/違反報告)
bananalove0705(プロフ) - 番外編のパスワード教えていただきたいです！ (2020年4月9日 23時) (レス) id: bc0232df0e (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - こゆきさん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けてとても嬉しいです！頑張ってお話進めますね！ (2020年2月19日 17時) (レス) id: 5ee86f0a2e (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - この話面白くて大好きです！ 更新がんばってください！ (2020年2月16日 23時) (レス) id: cf5519a127 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - めぐさん» コメントありがとうございます！繊細なんて嬉しい！なかなかスムーズに進みませんが、楽しんで頂けるよう頑張ります！これからもどうぞよろしくお願いします！ (2020年2月15日 2時) (レス) id: 5ee86f0a2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nyar
| 作成日時：2019年11月30日 1時
