"かわいい"に埋もれる ページ34
「A…、起きてたのか」
「はい…眠れなくて」
もう最近は、それぞれが部屋でちゃんと眠るようになった。
皆に囲まれて安心しきって眠っていた私には、まだ1人のベッドは寂しくて落ち着かないみたいだ。皆はまだ相部屋だけど、問答無用で一人部屋の私には眠る前の話し相手も居ない。
牛乳を温める私を、スンチョリオッパは眉毛を下げたあの優しい顔で見ていた。
「…みんなで寝てた時はすぐ眠れたのにな」
「A…寂しいんだ？」
「……結構寂しいです」
「ふふ、かわいいな〜A」
ソファを背もたれに座ったオッパは、おいで、と手を広げた。いつものように足の間に腰を下ろすと、私のお腹に手を回して、肩に顎を乗せる。いまはオッパの独り占めだーなんて言って、ゆらゆら揺れながら鼻歌を唄って楽しそう。
本当は弟だから甘えんぼだ。皆がジョンハニオッパにばかり相談ごとを持ちかけるから、俺は？って拗ねてしまったことも何度もある。私はそんなオッパがかわいくて大好きで、年齢は上だけど甘えて欲しいと思ってるよ。
「Aは、ほんとにかわいいなあ…。こんな子、男がほっとかないはずなのに」
「ふふ、そんなことないです」
「…A、好きなやつが出来たら我慢しないで、ちゃんと教えてな。オッパだけにでもいいから」
「居ないですよ、私は皆で手一杯だもん」
「…女の子のお友達、欲しくないのか？」
「うーん…、相談ならオッパにするし、お友達が居たらしたいなってことも、皆とするほうがきっと楽しいから」
「…A、なんでそんな良い子で、かわいいの？」
オッパは心配性で、優しい。
私が家事をすることも、休日も外に出ないで家で過ごすことも、昔と変わらない温度で気にかけてくれるのはオッパだけだと思う。良い意味で、慣れてくれない。
ある休日、今日は俺が一緒に居るからしたいこと行きたいところも連れてってやるぞ、って車を運転してくれたことがある。2人で居るのは企画だって言えばいいから、って。
私はオッパと一緒に居られるだけで楽しいから、少し大きめのモールで日用品や家具の買い物に付き合ってもらった。皆で使う家具や食器ばかり探す私に、半ば呆れたように笑って、オッパは言った。
どうしたら、そんなに良い子に可愛く育つの？って。
「かわいいって言い過ぎです」
「だって、俺の周りにこんなに可愛くて良い子居ないもん」
「きっとオッパの視界が狭いんだよ〜」
「ほんとに！…俺にはAが一番かわいいの」
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＊ゆいな＊(プロフ) - 更新待ってました（ ; ; ）最高です！今まで読んできたお話の中で一番大好きで何度も何度も読み返しました！！更新もちゅんちゃんさんのペースで無理しないで下さいね(*^^*)いつも応援してます！大好きです！ (2021年6月12日 11時) (
レス) id: 805ae0b089 (このIDを非表示/違反報告)
フィガロ - 更新はもうしれないのでしょうか（ ; ; ）？ 突然更新が途切れてしまったので心配です…お知らせなどでもいいので何か報告待ってます(^^) お話の内容とっても好きです！更新も楽しみにしていますm(_ _)m (2021年5月19日 0時) (レス) id: 2c85f96aa8 (このIDを非表示/違反報告)
＊ゆいな＊(プロフ) - 久々の投稿ありがとうございます！！！！ハニオッパきゅんきゅんしました！！ (2021年3月30日 20時) (レス) id: 805ae0b089 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 更新待ってます！ (2021年3月5日 0時) (レス) id: 68c62b5d72 (このIDを非表示/違反報告)
さか(プロフ) - ふわふわした話だけじゃなくて、少し辛いお話が混ざってるのがとても好きです。でも、あまり過度ではなく直接的な痛い表現などは避けて書かれているのかなと伺えるので読んでいても辛い気持ちにはなりません。程よく読みやすくとても好きなお話です。 (2021年2月13日 6時) (レス) id: 4188621a8f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゅんちゃん | 作成日時：2020年11月27日 8時
