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翌日、Aの実家付近まで迎えに行くらしいマネージャーに、同じ車に乗って俺も行きたいと申し出ると、珍しくウォヌが一緒に行くと名乗り出た。
手土産まで持って、ウォヌは空港に行くような服としっかりとした面持ちで車に乗り込んだものだから。俺も普通に、恥ずかしくない服装ではあるけれど。
「珍しいな、お前」
「スンチョリヒョンだけじゃ怖いでしょ。本当はドギョムとかミンギュとか、ホシ辺りが適任だけど。まあ俺も良いと思わない？」
「…俺じゃ怖いか？」
「怖いと思う」
ウォヌには痛いデコピンをお見舞いした。
なんだ怖いって。ちゃんと笑ったら俺だって、その、な？
車で約1時間半、閑静な住宅街の綺麗な一軒家の前にAとご両親が立って手を振っていた。久しぶりに会ったAのご両親は、やっぱり温かかった。
昨日と変わらず頭を下げた俺と、頭を下げながら丁寧に手土産を渡すウォヌに、腰が低すぎるくらいに謙虚に接してくださり、Aが嬉しそうに笑っているのを覚えている。
いつも娘を大切にしてくれてありがとう、娘のことをこれからもよろしくお願いいたします。とこんな俺たちにも頭を下げてくれた。
「スンチョリオッパたち日本人より礼儀正しいね、ふふ」
「コラ、笑うな！当たり前だろ、ご両親だぞ！」
「Aだけだよな呑気なのは」
「ふふ、うん。私のふたつの家族がお話してるだけだもん」
俺たちは、Aにとって、同じような家族なのか。
ご両親やお兄さんたちと同じような存在になっているような口ぶりに、嬉しくなってAの頭を撫でる。
Aを持ち上げて車に乗せ、改めてご両親に頭を下げる。ご両親は良かったら、とほんのりあたたかい紙袋を俺とウォヌにそれぞれ持たせてくれた。
俺とウォヌは、何度も食べたことのあるそれが何か分かっているから、パッと顔が明るくなった。
「お、お！おいしいです！いつも！」
「ふふ、良かったです。多めに入ってるから、みなさんで喧嘩しないでね」
「おいしく、食べます！みんなで！ありがとうございます！」
「こちらこそ。帰り道、お気をつけてくださいね」
Aの両親の郷土料理、たぶん手持ちで食べれるものだと思う。
それを車の中でAに見せると、昨日も食べたんだよと呆れた顔をする。でも、どこか嬉しそうに笑うAの子どもらしい部分を見られて、俺とウォヌは嬉しくなった。
車に揺られ、窓からの景色を見て懐かしむAの横顔を俺は忘れないと思う。
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＊ゆいな＊(プロフ) - 更新待ってました（ ; ; ）最高です！今まで読んできたお話の中で一番大好きで何度も何度も読み返しました！！更新もちゅんちゃんさんのペースで無理しないで下さいね(*^^*)いつも応援してます！大好きです！ (2021年6月12日 11時) (
レス) id: 805ae0b089 (このIDを非表示/違反報告)
フィガロ - 更新はもうしれないのでしょうか（ ; ; ）？ 突然更新が途切れてしまったので心配です…お知らせなどでもいいので何か報告待ってます(^^) お話の内容とっても好きです！更新も楽しみにしていますm(_ _)m (2021年5月19日 0時) (レス) id: 2c85f96aa8 (このIDを非表示/違反報告)
＊ゆいな＊(プロフ) - 久々の投稿ありがとうございます！！！！ハニオッパきゅんきゅんしました！！ (2021年3月30日 20時) (レス) id: 805ae0b089 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 更新待ってます！ (2021年3月5日 0時) (レス) id: 68c62b5d72 (このIDを非表示/違反報告)
さか(プロフ) - ふわふわした話だけじゃなくて、少し辛いお話が混ざってるのがとても好きです。でも、あまり過度ではなく直接的な痛い表現などは避けて書かれているのかなと伺えるので読んでいても辛い気持ちにはなりません。程よく読みやすくとても好きなお話です。 (2021年2月13日 6時) (レス) id: 4188621a8f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゅんちゃん | 作成日時：2020年11月27日 8時
