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〔白石〕





あれからまずは名取先生が、患者を連れてヘリと共に戻ってきた。そわそわと落ち着かないスタッフを代表して(緋山先生に脇腹を小突かれて)名取先生にAの様子を聞いてみた。





「あの、名取先生。A先生の様子は?怪我はどれくらいなの?」



「あー…多分、大丈夫ですよ。藍沢先生が目を光らせてますし、流石のAも無茶はしないと思います。」



「確かに。あの藍沢先生が居るんだった。」





ピリピリと張り詰めていた処置室の空気が霧散して、スタッフ全員が安堵したのだと分かる。口には出さなくても、全員がAを心配し、現場に駆けつけたい気持ちだった。





A本人から連絡はまだないものの、名取先生の様子と話からは心配は無いみたいだと、一安心。





…一安心?





一安心したけれど、連絡くれても良いと思わない?皆が心配しているのに、Aときたら連絡一つ寄越さない。藍沢先生だってそう。





現場が忙しい事はちゃんと理解してる。それでも、直接声を聞いて安心したいと思うのは、私のエゴなのだろうか。





「にしてもさー、大丈夫なら大丈夫だって連絡寄越せよなー。つってもさ、藍沢は絶対連絡して来ないだろうけど。」



「ほんっと、心配する身にもなれっつーの。白石、帰って来たら説教だよ。」



「こっえー…」



「なんか言った?」






腕を組んで、むすっと不機嫌を表す緋山先生を見た藤川先生がボソッと呟いた一言を拾った緋山先生は、とても良い笑顔でくるりと振り向いた。奥で冴島さんが大きな溜息を吐いている。





嗚呼、漸く皆が"いつものペース"を取り戻し始めて、そこにAの名前がある事が自然になっている。大切な救命チームの1人として、組み込まれている。





こんな形で確認するとは思っていなかったけれど、Aは私達同期だけじゃなく、救命のスタッフ皆に大切に思われている。その事を帰ってきたらしっかり聞いてもらわなくちゃ。





その為にも、Aが怪我を圧してでも繋いだ命を、私達で助ける。





もう直ぐ戻ってくるだろう2人と患者を、万全の準備で迎え入れようじゃないか。





「横峯先生、CT室に連絡しておいて。それから…」





皆も同じ気持ちなのかもしれない。処置室が、いつもの様に慌ただしく動き出した。

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うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか? (2019年8月30日 9時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
再びこなみ - 17 遥→はるか (2018年8月16日 9時) (携帯から) (レス) id: cb44cdb910 (このIDを非表示/違反報告)
こなみ - 8 遥→はるか (2018年8月16日 9時) (携帯から) (レス) id: cb44cdb910 (このIDを非表示/違反報告)
東雲 昴流(プロフ) - さくらさん» コメントありがとうございます!ふと思い出して書き始めたので遅くなってしまうかと思いますが、頑張ります…! (2018年7月28日 19時) (レス) id: ad54c4129e (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 続き楽しみにしております。 (2018年7月28日 17時) (レス) id: 15bef8530f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:東雲 昴流 | 作成日時:2017年8月18日 1時

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