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武器 ページ8

『一応確認だけどこの娘であってる?“優君”』


「その呼び方ヤメロ」


Aに呼ばれ俺は眠っている女の顔を確認する。


「嗚呼。此奴で間違いねぇ」


Aはまだ半分以上残っているトマトジュースの入ったグラスを器用に回しながら言う。

『可愛らしい娘じゃん。名前憶えてないの?』


どうやって知り合ったかも憶えてない。

でもあの名前を名乗ってたってことは割と長い付き合いだと思う。


「憶えてねぇよ。Aの方が綺麗だ。」


手を握り口説いてみる。

だが、Aはにこりと笑うだけだ。


『有難う。でも私は結構こういう娘好きだよ。可哀想で可愛い。』


「それ褒めてるのかぁ?」


完全に嘲笑ってるだろ。

軽く笑いながら訪ねる。


すると、俺が握っているAの手がAが立ち上がると同時にスルリと抜ける。


『同情をもらえるのも、男に素直にすがれるのも女の武器。
 少なくともこの国この時代ではね。どちらも私には無かった才能だよ。』


好意を伝えてから分かったこと。

Aはたまに自虐をする。

そしてその時は切ないくらい美しく哂うのだ。


皮肉にもこれが俺が知ってる貴女が一番蝙蝠ではなくAに限りなく近い瞬間だ。








携帯の通知が鳴る。

Aが出る。


『もしもし、、、、、、、、勿論。、、、判った。』


30秒もない電波を通した会話だった。

携帯から視線を上げたAと目が合う。


『直に来る。』

「嗚呼」



俺は先ほど居たところに戻る。



そして10分もしないうちに店が扉が開いた。


大きな足音が聞こえる。


1、2、、3人か。



先ほどの足音とは別のもっと高いコツコツという音が三回聞こえたことを合図に

俺は定位置についた。

潮→←子猫



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設定タグ:三途春千夜 , 梵天 , 東京リベンジャーズ   
作品ジャンル:恋愛
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たまごかけごはん(プロフ) - 乱れ髪 #うのみ姉妹なうさん» 覚えてます!覚えてます。ありがとうございます。 (2022年7月21日 17時) (レス) id: 3ebf8de866 (このIDを非表示/違反報告)
乱れ髪 #うのみ姉妹なう(プロフ) - お久しぶりです!覚えてますかねwたまたまたまごかけごはんさんの作品を見つけてしまったので読ませていただきましたが最高です…!!続き楽しみにしてますね!!お気に入り登録失礼します!!! (2022年7月18日 17時) (レス) @page6 id: 8888569404 (このIDを非表示/違反報告)
たまごかけごはん(プロフ) - レミーさん» ありがとうございます。ログインしたので気軽に遊びに来てください(^▽^) (2022年6月26日 7時) (レス) id: 3ebf8de866 (このIDを非表示/違反報告)
レミー(プロフ) - たまごかけごはんさん» あ、大好きです!!他作品も結構前に見たものでした!とても面白いです!!応援してます!私も東京リベンジャーズの小説書いてるんですよw良かったら仲良くしましょう! (2022年6月24日 17時) (レス) id: b6cb28d82a (このIDを非表示/違反報告)
たまごかけごはん - 月宮莉夢さん» ありがとうございます!!めっちゃモチベあがりやすっ (2022年6月22日 21時) (レス) id: 3ebf8de866 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たまごかけごはん | 作者ホームページ:http://nyaonyao7  
作成日時:2022年5月18日 22時

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