令和から来た私だけど、まぁとりあえず鬼殺隊には入るよね

弐拾漆　試験前 ページ30

「……照れてるのか？」


「炭治郎くん、私は照れてないから静かにしてね。」


「………」




なんだよその物言いたげな目は！！！！

照れてるよ！！そりゃ照れるよ！！悪いか！！

言うのはなんともないけど、言われるのは無理！！！

まだ君への耐性がなってないから、照れるの！！！

くそっ！！！

そう思いながら私はさっき炭治郎くんがやってたように、自分の顔を手で覆う。

指と指の間に少しの隙間を空けて。

赤くなった顔戻れーとか思いながら、指の間からキョロキョロしてたら、見つけました。

あの、金髪もしかして…。

そう思いながら手を外して良く見ると、善逸くんでした、ぴぎゃー。

生善逸くんだー。

マジでボロッボロだなぁ、たしか師匠さんに叩かれながら嫌々来たんだっけ？

にしたってボロボロ過ぎだろ、試験前だぞ大丈夫か？

あ、目ぇ合った。微笑んどくか。




「……………………」




えー、嘘でしょ、微笑んだら全力で顔逸らされたんだけど。

目ぇ逸らしたんじゃないの、顔逸らしたの、そんなブスだったかな？えー？そんなブスだった？

いや普通に可愛いと思うんだよね、私の顔。

ブスではないと思うの。

なんかあのさ、クラスに一人はいるレベルの可愛いさはあると思うんだけどなぁ。

まじかぁ。えー、ちょっとへこむよ？

一応私の推し、善逸くんなのよ？へこむよ？普通にへこむよ？




「知り合いでもいたのか？」


「ううん、知り合いではないんだけど……。
あ！炭治郎くん見て、人がいる。
きっとそろそろ始まるよ。」




そう、何気なく前のほうをちらっと見ると、アニメに出てきた、あの黒髪と白髪の子が、あのアニメのまま二人並んで立っていた。

もうすぐ試験が始まる。

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