第88話 新たな試練 ページ2
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新田「__六月 盛岡、金田太一。八月 横浜、島田治。九月 名古屋、大和広。三人共同じ状況で死んでるんスよ」
某日。車内にて。
肌寒さが否めなくなってきた今日この頃、補助監督である新田さんの運転する車に一年四人で乗り込み、渡された資料と共に任務の詳細を伺う。
どうも交流会の余韻が未だ抜け切れていないけれど、人的被害があるとなればそれなりの心持ちで挑まなければならない。
新田「自宅マンションのエントランスで呪霊による刺殺。しかも全員死ぬ数週間前から同じ苦情を管理会社にチクッてる」
「苦情?」
新田「オートロックの自動ドアが開きっぱなしだって。他の住人に心当たりはなかったっス」
伏黒「でも日付も場所もバラバラ。同じ呪霊にやられたんですか?」
新田「残穢だけだとちょっと断定は出来なかったっス、なんせ時間が空いてるし。そんで三人の共通点を調べたっス」
要はドアオペレーターが呪霊の影響で可笑しくなり、それに苦情を付けたらグサッ!とやられた…と。
選択的なようで無差別な、将又その逆か…曖昧な推測しか出ず、結局の所イマイチ掴めない事件である。
これは難しい案件を請けてしまったと面倒な予感センサーが発動しかけた時、新田さん曰く、「三人共同じ中学に三年間在籍してたっス」…らしいので、導き出せる答えは必然的に絞られてきた。
釘崎「っていうと、昔三人が同じ呪いを受けて、時が経ってそれが発動したって感じ?」
新田「そうっス。それ濃厚っス」
虎杖「スゲー釘崎!」
釘崎「フッ、当然」
新田「で、今からその中学と三人の被害者の共通の知人に話を聞くので、四人にも術師視点で色々と探って欲しいっス」
「ん〜刑事みたいでワクワクしてきた!」
伏黒「ワクワクするような内容じゃねぇけどな」
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作者名:柊ひな | 作成日時:2021年2月26日 21時