【呪術廻戦】呪われた世界の片隅で

第１４話 巻き込まれた補助監督 ページ16

.



そんな簡単な回収だけの筈だった初任務が、今までの人生でトップクラスに入る濃い一日となったのも昨日の話。


昨日はもう夜だったこともあり仙台で一泊し、仙台にも一応あるらしい高専関係の所で手当てを受けた。

だが反転術式を使える人がいなかったので頭に包帯を巻く程度の軽い手当てだけで、高専に着いたらちゃんとした治療を受けるとのこと。


人生初のおそろいが伏黒と同じ箇所に巻かれる包帯だとは夢にも思わなかった。



「伏黒の包帯姿ウケる。写真撮っていい？」

伏黒「もう撮ってんだろ。消せ」

虎杖「桜小路と伏黒！！元気そうじゃん！」

伏黒「包帯(コレ)見てそう思うか？」



虎杖の高専転入について五条先生と虎杖が話し合っていた所に集まり、軽い挨拶を交わす。見た目からして言えば元気そうなのは虎杖だけだ。五条先生もか。


そしてそのまま流れるように東京へ帰る新幹線に乗り
…終ぞ私が仙台で牛タンを食べることは叶わなかった。項垂れながら見る行きと同じ筈の景色は、妙に儚く哀愁を感じる。


東京駅に着くと五条先生が頼んでいたのか、補助監督の伊地知さんが車で迎えに来てくれていた。

「お願いします」と言って乗り込むと五条先生が「僕も牛タン食べたくなってきた」と呟いたのを聞き、少し申し訳ない気持ちになる。



五条「まだ約束の時間より早いし、昼ご飯で焼肉でも行く？伊地知の奢りで」

伊地知「えっ」

「先生それ最高最強！伊地知さんありがとうございます！！」

虎杖「焼肉とか最近行ってねぇなあ…伏黒何食うの？」

「一枚一枚丁寧にサンチュで肉巻いてそう」

虎杖「ぶふっ…！」

伏黒「殺すぞ…」



.

第１５話 どこで売ってるの？→←第１３話 私の答え

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す