【銀魂】今日もお江戸は平和です ５

第百九十九訓 ページ13

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晴太くんを護れず、鳳仙の半端なさを聞き、かなり空気が暗くなったが目を覚ました神楽ちゃんが本当にヤバいのはソイツじゃない、と更なる追い討ち。



神楽「息子がいるアル。そのハゲの…私の…バカ兄貴が」



"バカ兄貴"とは、恐らく神楽ちゃんに攻撃をしてきた包帯グルグル巻きのミイラ男のことだと思う。


父は宇宙最強と言われてる星海坊主、兄は鳳仙よりもヤバいって神楽ちゃんの家族化け物しかいなくない？
…お母様はゴジラだったりするんですか。


状況的にお兄さん達は晴太くんを拐ってしまったし、どう考えても私達の敵。躊躇なく妹に攻撃をしてきた辺り兄弟関係は良くなさそうだが、神楽ちゃんは兄をどう思っているのだろう。


取り敢えず、このままでは何も始まらない。これからに備えて準備をする為、月詠さんの家にお邪魔することになった。この格好じゃ満足に戦えないことは先程よく分かったので、着替えも兼ねて。



月詠「……いくのか」

新八「いかなきゃ晴太くんが死にます」

月詠「いけばぬしらも死ぬ」

神楽「兄貴は私がなんときゃしなきゃいけないネ」

月詠「…誰が為にいく。晴太か、日輪か」



着替えの済んだ新八くんと神楽ちゃんがそれぞれ答え、座っていた旦那が「ちょっくら太陽(おひさん)とり戻しにいってくる」と。らしいっちゃらしい答えだ。

旦那が見つめるその先には、一体何が映っているのだろう。



坂田「どんな場所だろうとどんな境遇だろうとよ、太陽はあるんだぜ。てめーの太陽(おひさん)がよ。

しまったれたツラした連中に言っといてくれ、空を見とけって。あの鉛色の汚ねェ空に俺達がバカでかい太陽打ち上げてやるってな」


月詠「……悪いが断る。わっちも共にいくからのう」



鉛色の空とは、夥しい数のパイプが蔓延る天井を指しているのだろう。これを空と言ってしまうには、随分と窮屈で寂しい。


気合を入れ直し準備を終え、戸に向かう私達を抜かして月詠さんが前に出たと思えば、まさかの一緒に行く宣言。これには旦那も待ったを掛ける。



坂田「吉原との戦いに吉原の人間連れていく訳にはいかねェ。てめー裏切り者になるぞ」

月詠「言った筈じゃ。わっちが護るのは日輪、晴太を見殺しにする方が余程の裏切りぞ。それに…わっちも自分で探してみる気になったのさ、てめーの太陽(おひさん)という奴を」



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