第百五十八訓 ページ16
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以前までは仲間であったとしても今の彼等は確実に私の敵で、敵と内通してる者は斬らなければならない。そう局中法度に記されている。
私のことは計画を邪魔する"敵"だとあちらは思っているだろうし、私にとっても行く手を阻む敵だと思ってはいるが、痛むものも多少はある。
今までだってこんな事は多々あったが慣れるものではない。考えると苦しくなるので取り敢えず来る人来る人を斬って走ってを繰り返す。つーかさ、
「ちょっ、数多くない?」
「いけェェエエエ!!」
いや「いけェェエエエ!!」じゃねーよ。数多すぎだわ、叩っ斬るぞ…もう斬ってるけど。
自分が強い自信はあったが、こうも数の暴力で来られちゃ休む暇もない。心なしか左腕の感覚が先程からない。もう疲れた。しんどい。辛い。帰りたい。
「畳み掛けろォォ!!」
「絶対に"近藤勲暗殺計画"の邪魔はさせるな!!」
「近藤……暗殺?」
知りたかった計画の内容を最悪な状況の中で知ることができ、嬉しさ二割。焦り八割。
真選組を潰そうと考えているなら近藤さんを殺すことは確かに可能性として高いとは思っていた。が、ハッキリ言われると焦りが募る。
先程よりもスピードを上げて敵を斬りつつ走って行くと、敵の陰に隠れて見えないが向こうからも凄い速さでこちらに来る人の気配がした。
絶対強い奴じゃん。と、目の前の敵を斬りながら、狙いを外さぬよう私の目の前に来るであろう時を見計らって刀を真下に思いっきり振る。
沖田「…っぶねーな。何しやがんでィ、クソアマ」
「……あ、」
ガキィィンと、鉄と鉄の交わる音がしたと思えば、目の前にいたのは久し振りに見た気がする栗毛頭で、こちらを睨みつけていた。
体重を掛ける姿勢をとっていたので「ごめんごめん」と謝り、刀を鞘に納めながら周りを見渡してみると、さっきまで大量にいた敵は一人残らず再起不能になっていた。
私が後ろの車両から敵を斬っている間、総悟は前から敵を斬っていて、途中でお互いが落ち合ったらしい。
「…近藤さんは、」
沖田「とっくに逃がしました」
「…そか。てか伊東派じゃなかったのね」
沖田「あんなヤローの下に俺がつく訳ないでしょ。少しは考えろよクソアマ」
「口悪いね、どした?」
沖田「探し回ったってのピンピンしてやがって…何なんだよマジで。ふざけんなよクソアマ」
「誰がクソアマだ、クソガキ。さっきから口悪ィぞお前、金○引っこ抜かれてーのか」
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ばる - 更新ありがとうございます(o^^o)短編集も見てみます!応援しています(*^_^*) (2019年10月23日 21時) (レス) id: a4bb1cfb64 (このIDを非表示/違反報告)
ばる - 柊ひなさん» なぜか全く身に覚えのない\マークが入ってしまいました…。なんの意味もないのでスルーしてください(T_T) (2019年9月12日 14時) (レス) id: a4bb1cfb64 (このIDを非表示/違反報告)
ばる - 柊ひなさん» わー!返信頂けると思っていなかったので凄く嬉しいです\(( °ω° ))/申し訳ないことなんてないですよ!柊ひなさんの気が向いたときにでも更新してくだされば私がめちゃめちゃ喜びます\( 'ω')/これからも応援していきますね!! (2019年9月12日 14時) (レス) id: a4bb1cfb64 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - ばるさん» んんん〜〜!!とっても温かい感想ありがとうございます!!自分の妄想を爆発させただけの作品で喜んでくれる方がいるなんて本当に嬉しいです。週一更新を目指しているのですがなかなか出来ず申し訳ない。。。あー引きこもってたい!! (2019年9月11日 23時) (レス) id: 68ffe842de (このIDを非表示/違反報告)
ばる - はじめまして(*^^*)柊ひなさんの小説、原作に忠実かつ主人公が浮いていなくて最初から最新話まで何回も読み返ししているくらい大好きです(o^^o)これからも柊ひなさんのペースでの更新、楽しみにしていますo(^▽^)o (2019年9月6日 22時) (レス) id: a4bb1cfb64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柊ひな | 作成日時:2019年7月15日 15時