【銀魂】今日もお江戸は平和です ３

第百一訓 ページ7

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縄で縛られ、身動きが取れない状態で座り続け、そろそろお尻が痛くなってきた頃、屋上にお通ちゃんが入って来た。その体は私たちと同じように縄で縛られている。


…………何故？


お通ちゃんは今日、一日局長で真選組のみんなと一緒にいる筈。まさかと思い山崎の方を振り返ると、そのまさかだという顔をされた。

お通ちゃんに会えたという喜びよりも、驚きの方が勝っていて、それと同時にあの人たちは一体何していたんだという呆れも混ざる。


なんとなく察してはいたが、誘拐犯達はこのお寺に立てこもるつもりらしい。

彼らの目的は私たちが逮捕した攘夷志士の解放、真選組の解散。これらの要求が通らない場合は私を含め誘拐された全員殺される、と。


途中途中、真選組に対し、「怠け者だ」や「無能だ」と非難の声を上げていたが、どれもその通りなので言い返せない。今の真選組はそう言われていても仕方ないだろう。



「真選組はカスである！そしてこれを従える幕府もカスだ！この世界は腐り切っている！！それを我等で変えようではないか！」



下にはテレビカメラを持ったアナウンサーや野次馬が多く集まっているため、今までのような力技では解決出来そうもない。

彼等がこちらを見ていない間に山崎が土方さんに連絡していたので、後はみんながなんとかしてくれるだろう。取り敢えず、私たちは様子見だ。


外の様子は窺えないが、聞こえてきたサイレン音からもう着いたのだろう。



寺門「みんなァ！！」

「クク、来たか真選組！解散の手続きは済ませたんだろうな」

近藤「え？何て言ったの今？すいまっせーん！！もっかい大きい声でお願いします！！」

寺門「みんなァ！！」

「クク、来たか真選組！解散の手続きは…って２回も言わせるな！なんか恥ずかしーだろが！！」



大方、時間稼ぎのためにワザと言っているのだと思うが、今度はボードを使って話し始めた。

文字は読めないので何の話をしてるのか分からないが、下でギャーギャー騒いでいる声が聞こえる。主に土方さんと総悟の声。この隙に縄を解く。


それと同時に、何故かカレーの匂いして漂って来た。完全にふざけているが、敵がカレーを用意しろとでも頼んだのだろうか。

因みに私はシチュー派です。



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