第百四十二訓 思い出すのは ページ48
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妙「私、料理は苦手だけど裁縫は得意なの。良かったら直させてくれない?荷物持ってくれたお礼に。ね?」
「荷物っていっても半分持っただけだよ」
妙「もらえるお礼はもらっといた方が良いのよ?人間たかりに行くぐらいで丁度良いんだから」
「さすがキャバ嬢…」
妙ちゃんがキャバ嬢としてやっていける理由が垣間見えるたところで、あまり断り続けるのも失礼だと思い素直に直してもらうことにした。
手際の良さは普段から直し慣れているからだろうか。私の隊服に糸を通す様を横から見ていたら「お仕事大変?」と、目線を針から外さないまま聞いてきた。
「最近はそうでもないよ。見回りと粛清ばっかで飽きてきたけど」
妙「粛清って、悪い人を斬るんでしょう?お仕事だから仕方がないけど…あんまり無理しないでね。テレビ見てると怪我してる人もいたし少し心配で」
「近藤さんが?」
妙「はっ倒すわよ」
こちらに鋭い視線を送る妙ちゃんに「冗談、冗談」と笑いながら言えば「全く面白くないから二度と言わないで」と厳しいお言葉が。
照れちゃって〜なんて、からかおうと思ったが、目には次言ったら殺すと書いてあったので口を塞ぐ。
…彼女の前で軽率な発言は控えよう。
そんな軽い口調で話していたら「ホントに心配してるんだから」と、針に視線を戻してそう言った。
また、またこの感じだ。
妙 「いくらAちゃんが強くたって女の子なんだから、無理はしないでね」
「女の子なんだから。無理はしちゃダメよ?」
「………っ、」
少し照れたように話すその姿が、もういないあの人とひどく重なって見えた。長い髪を1つでまとめていた頃の、いつの日か私に投げ掛けてくれたあの言葉。
今まではこんな鮮明に感じ取れなかったのに、なんで今になって。
妙「可愛い顔してるのに傷なんてついたら悲しいもの。嫁の貰い手がなくなったら大変だしね」
「折角可愛い顔してるのに傷がついたら悲しいじゃない」
「…ミツ、バ…姉……」
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クローバー - タイトルの第が大になっていますよ (2022年10月23日 19時) (レス) @page25 id: f7867713b9 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - ミクさん» 洒落にならない数々のミス申し訳ありません。一通り目を通し修正してきました。ココがまだおかしい、という箇所がありましたらお手数ですがまた教えて頂けると幸いです。すみません。 (2021年8月5日 20時) (レス) id: d757d08cdf (このIDを非表示/違反報告)
ミク - 時々、坂田「銀さんたぶらかして」みたいな感じになって最初の「の前の名前が違っていることがあります (2021年8月5日 13時) (レス) id: c0f1b840e0 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - MEIさん» ありがとうございます!テスト、なんとか終わりました!!テストお疲れ様です!2週間以上も前ですけど(笑) (2019年6月7日 7時) (レス) id: bb6b3491df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柊ひな | 作成日時:2019年5月12日 12時