【銀魂】今日もお江戸は平和です 2

第八十九訓 ページ42

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「なっんで、当たりに来るんですか！皿に当てようとすると避けるくせ、にっ！」

「もっとよ！！貴方の攻めはそんなものなの！？その程度で良くドSだと言えたわね！！！」

「言ってねーよドSなんて！どこの嬢と勘違いしてんだドM野郎！！」



一話跨いだだけで何でこうなった？と戸惑う人もいるかも知れない。オネエだけならともかくドMってどゆこと？？ワケワカメなんですけど。と思う人もいるかもしれないが、私だって戸惑ってる。


皿を割ろうとすると避けるか防ぐ、他のとこを突いてひるませようとすると避けもせず当たってきて「もっと強く！！」と熱い息がかかる。

思い切り当てているのだが私の力が弱いのか、相手が硬いのか、恐らく後者だと思うが、数十分間ずっとこの調子だ。


大きい図体の割に動きは速く見た目通りの硬さで、とんでもない人と当たってしまったと後悔するが、時既に遅し。



「あっ！待ちなさい！！どこ行くの！！」

「ドMの相手なんて出来るかァ！！それ相応の人物を呼んでくるんで待ってて下さい！！」

「何言ってるの！貴方には才能がある！諦めないで！！」

「いらねーんだよそんな才能！！ちょ、マジで追いかけてくんな！！」



結果、回れ右をして全力Bダッシュ。「止まれ小娘ェェ！！」と男もチビる声を出して追いかけてくる巨体に「来んなカマ野郎」と返しながら振り切ろうと室内をグルグル回り、ある一室に潜り込む。

息を殺して隠れていると、相手の気配が消えたので一先ず安堵する。まだ近くにいる可能性もあるので暫くここで様子を見よう。



「Aさん！？」

「誰かに追われてるのか！？」



不意に名前を呼ばれハッと前を向くと、驚いた顔をしてる近藤さんと新八くん、それと…



「……何アレ」

「信じられないかもですけど、真剣勝負の真っ最中なんです。邪魔しないであげて下さい」



近藤さんと新八くんの他に土方さんと柳生のメガネを掛けた人がいるのだが、その二人は食事をしてる。それぞれがそれぞれの料理にマヨネーズとケチャップを大量にかけて。

味覚音痴同士の戦いはこんなことになるのかと一人で納得すると新八くんから「すごい焦ってましたけど大丈夫でしたか？」と心配されたので「ヤバイ奴に会ったから逃げてきた」と素直に伝える。



「逃げた！？Aでも敵わない相手だったのか…皿は無事なようだが…怪我はしてないか！？」

「近藤さん声大きい。五月蝿いと居場所がバレ…」

「見〜つけた♡」



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