【銀魂】今日もお江戸は平和です

第四十五訓 ページ46

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かったるかった会議と朝食を終え、只今の時刻は十時十五分。四十五分後には見廻りに行かなくてはならない。中途半端に空いたこの時間に一体何をすれば良いのだろうか。


溜まった書類を片付ける気分でもない。かといって、漫画やテレビを見る気分でもない。


暇を持て余した私が取り敢えず自室で寝転がっていると「Aさん」と外から私を呼ぶ声が。声の主からして山崎だと分かったので「どうぞー」と言って部屋に入れる。



「うわ、何してるんですか」

「私も知りたいわー」



山崎が来たので起き上がり「しりとりしない？」と持ち掛けるも「仕事があるので」とあっさり断られる。
上司の退屈しのぎに付き合うのも立派な仕事だと思うが。



「好きなリンゴの種類ってある？」

「なんでリンゴ限定何ですか」

「じゃあ好きな苺でもいいけど」

「だからなんで限定されてるんですか」

「何しに来たの？」

「……Aさん宛てに手紙が来てたので渡そうと思って」



そう言って、私が受け取ったのを確認するとそそくさと部屋から出て行く山崎。少々、いや、かなりドライが過ぎると思ったのは気のせいではない筈だ。

ほんの少し悲しい気持ちになったけれど、それも手紙の送り主を見た途端、一気に吹き飛んだ。



差し出し人はなんと、ミツバ姉からで。

あの！！ミツバ姉から！！！



普段、感嘆符を付けて話す事はほぼ無いのだが、余りの嬉しさに心の中で感嘆符＋飛び上がりからの正座を決め込んでしまった。

申し訳ない、と何処にもいない適当な誰かに適当に謝罪をして、ドキドキしながら封を切り、恐る恐る紙を取り出す。



柄にもない緊張も、今回だけは許してほしい。



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