検索窓
今日:177 hit、昨日:388 hit、合計:462,704 hit

第211話 ページ22

───翌日(ワルプルギスまで、残り2日)


時間は午後3時。

無事に書類仕事を終え、私は学園に向かっていた。


最初は小さな建物だった寺子屋も、何度が増築してもらったおかげでとても立派な学園になっている。

それに比例するように子供たちの数は増え、逆に基本的な学習を終えた大人たちは、次々と卒業していっていた。


「あ!A先生だ!」

「ほんとだ!こんにちはー!」

『こんにちは、久しぶりだねみんな。良い子にしてた?』


通う子供たちも増え、クラス分けも増えた。

今は日本での小学校のように、6つに分けている。

順調にいけば、中学校の分の3つと高校の分の3つのクラスも、すぐにできるだろう。


「もう、当たり前だよ!」

「心配しないでくださいよ、A先生!」

『ふふ、みんな、リリナ先生の言うことをちゃんと聞くんだよ?』

「「「はぁーい!」」」


うぅ、良い子たち!

ほんとに子供たちってなんでこんなにも可愛いんだろうか…!

と、その時こちらに気づき小走りで駆け寄ってくる人影が。


「あ!A先生!」

『こんにちは、リリナ。
どう?大丈夫そう?』

「はい、問題ありません。
この学園を卒業した方たちの中に、先生になりたいという方が何人か居まして。
彼らが居れば、人材に困ることはないかと思います。」

『それは良かった!
これからもよろしく頼むよ、リリナ』

「お任せ下さい!」


流石の手腕だな、リリナ。

昨日突然言ったところなのに、もう人材の確保まで終わらせるとは…


『じゃあ私はそろそろ…今日は少し様子を見に来ただけだからさ』

「分かりました、またいらしてください」

「先生バイバーイ!」

「またねー、先生ー!」


私は子供たちとの別れを惜しみつつ、学園を後にした。


外に出ると、ヴェルがこちらへやって来た。


「A様、こちらに居られましたか。
ご報告が」

『なんだ?』


ハクロウがヨウムに修行をつけているという広場へ向かいつつ、ヴェルの話を促す。


「昨日ご命じになった捕虜の尋問と抹消が完了致しました」

『捕虜?そんな命令したか…?』


昨日…覚えが無いな。

ヴェルに何か命じたっけか。


「あぁ、そうでした…少し失礼致します」


そう言うと、ヴェルは右手を私の頭の上に置いた。


途端、私がファルムスの騎士の1団を眠らせたこと、彼らの処分をヴェルに任せたことなどの記憶が流れ込んでくる。

第212話→←第210話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (406 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
770人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ぬこ(プロフ) - ラアヤさん» ほんとだ、すぐに直しますね! このままじゃとんでもない意味になってしまいますね…笑 ご指摘ありがとうございます! (2022年5月19日 0時) (レス) id: 408e3ef2ce (このIDを非表示/違反報告)
ラアヤ - 206話のクレイマンに、愛に、になっています。会いにでは、ないでしょうか? (2022年5月7日 1時) (レス) @page17 id: f2444fe42b (このIDを非表示/違反報告)
ぬこ(プロフ) - ツバメさん» リクありがとうございます! 以前提案いただき、ワルプルギスにヴェルザードは参加させるつもりです。もう少し、お待ちください…! (2021年11月19日 21時) (レス) id: 408e3ef2ce (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - 別空間に在るワルプルギスの会場からウェルザードがヴェルドラの気配を察知して呼ばれて来るのでは無く自分でも来そうな気がしますが別空間ですしでも魔王と夢主.リムル.ヴェルドラ.ウェルザードを合わせて自己紹介プラス色んな話を聞きたいです? (2021年11月18日 23時) (レス) id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - ちょっとした難しいリクエストになってしまうのですがクレイマンとの決着後まだ少しワルプルが続くと思うのですがその際ギィがヴェルドラの事をウェルザードに伝えて会場にウェルザードとヴェルドラが揃って魔王中に彼等を入れる事は難しいですか? (2021年11月18日 23時) (レス) @page8 id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ぬこ | 作成日時:2021年10月10日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。