第154話 ページ12
〜NO side〜
時はゲルドとキョウヤが戦闘を始めたのと同じ頃。
「せっかく死ななかったんだから、尻に帆をかけて逃げれば良かったのに。」
キョウヤとハクロウは人気のない森の中で対峙していた。
「ほっほっほ、こう見えて儂は負けず嫌いなんじゃよ。それになぁ…若造が天狗になっておるのも不愉快じゃしのう。」
「へぇ、それって僕のことじゃないだろ?」
「そう聞こえなんだか?それはすまんかったな、お主が性格だけでなく頭も悪かったとはのう。」
「ふははっ、1度斬られただけじゃ理解できないか。それとも、もうボケてるのか?」
キョウヤはそのままスキル『天眼』を使いハクロウへ斬りかかる。が、
キィン
「な、!」
「短気じゃな。」
ハクロウはそれに対応し、受け止めた。
「じゃがのう、おあいこじゃ。わしもそろそろ怒りを我慢するのが限界じゃからのう。」
ハクロウからどす黒いオーラが湧き出し、キョウヤは慌てて距離をとる。
「笑わせるぜ。この前は手も足も出なかったくせに。
粋がるなよジジイが!」
「剣ではなくその力にじゃな。
空間属性らしいのう。」
「へぇ、分かるんだ。」
「タネが分かれば対処は可能じゃぞ?」
「面白いじゃん。それじゃ正々堂々と、僕と剣で勝負しようじゃないの。」
「…よかろう。」
「じゃあ…いくよ…」
キョウヤが大きく剣を振りかぶったかと思うと、離れた位置から振り下ろす。
すると、刀身が飛び出ていくつにも分裂し、ハクロウを襲った。
「ひゃあーひゃっひゃっ!バカがまた騙されやがったぜ!」
キョウヤが勝ち誇る。だが…瞬きの間に、放った全ての刀身は叩き落とされ、地面に刺さっていた。
「……は…?うそだろ…?」
「ふん。そんなつまらぬ騙し討ちをするとは、どうやら買い被っていたようじゃな。」
「じ、ジジイ!今何をした!」
「そうか、見えなんだか?所詮は二流以下といったところかのう。」
「なんだって…?」
「二流以下と言ったのじゃよ。」
「舐めるなよクソジジイが!!」
「ではお主に剣の真髄を見せてやろう。」
ハクロウはオーラを解放し、その額には第三の目、天空眼が開いた。
「刮目し受けるが良い!」
「黙れ!雑魚のくせに偉そうにしやがって!!」
キョウヤは再び天眼を使いハクロウに斬りかかる。
キョウヤのエクストラスキル『天眼』は、周囲の動きを三百倍もの速さで認識できる。
そしてそれは、キョウヤの絶対的な自信の源であった。
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諒輔 - ママさん» 何何お前は黙っとけよ (1月21日 19時) (レス) id: e900712ad7 (このIDを非表示/違反報告)
ママ - ちゃんと主人公のイラストを描いて下さい (2023年1月12日 19時) (レス) @page27 id: cc99fe2694 (このIDを非表示/違反報告)
ママ - ちゃんとしたイラスト描いてくださいわかりにくい (2023年1月12日 19時) (レス) @page26 id: cc99fe2694 (このIDを非表示/違反報告)
ママ - イラストをちゃんと描いてください (2023年1月11日 18時) (レス) @page1 id: afb3d45f28 (このIDを非表示/違反報告)
若葉 - ギィ出てこーーーい!!! (2022年8月20日 16時) (レス) id: 7981b3d9d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぬこ | 作成日時:2021年9月26日 10時