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第54話 ページ10

ああ、こいつ、本当に煩いな。

《告。エクストラスキル『言霊』を使用しますか?YES/NO》

YES


「黙れ。」

ビクッ

ゲルミュッドの声が止まる。何とか声を発そうと動かすが、そこから漏れ出るのは空気だけだ。


「お前のくだらん野望とやらのせいで、一体どれだけの仲間が命を、未来を失ったと思っている。

苦しめ、足掻け。全ての同胞の苦しみ、痛み、未練、無念の分だけ…!」


途端、ゲルミュッドの身体を形容出来ないほどの苦痛が襲った。


「〜〜〜〜っ!!!」


ゲルミュッドは声を出せないので酸素切れの金魚のように口をパクパクさせながらのたうち回る。


「おい、気絶するなよ。正気を失うのも禁ずる。」

《告。マスターそれ以上は》


私は助言者の言葉を遮り、言霊を発動させたまま立て続けに言葉を発する。


「お前一人の命で償えると思うなよ。

本当の黒幕はお前じゃないんだろう?「あのお方がお前らを許さんぞ」だったな?なら教えて貰おうじゃないか。

あのお方、は誰なのか。誰が裏で糸を引いているのか。目的は何なのか。

黒幕が分かれば今すぐにでも出向いて報いを受けさせr…」


私の言葉が最後まで紡がれることは無かった。ソウエイが後ろから口を塞いだのだ。


「A、スキルを切ってくれ。それ、無闇矢鱈に使っていいもんじゃないだろ…魔素もかなり消費してる。」


そう声をかけたのはベニマルだった。


どうやら自分のことも分からなくなるほど激昂していたようだ。ベニマルに言われたようにかなりの魔素を消費している。


助言者も警告してくれていたようだが…悪かった。

《マスターが無事であれば、良いのです。》

っ!ありがとう、相棒。


「それに、A。最後言おうとしていた言葉、下手をすれば返ってきたぞ。」


ソウエイに言われて初めて気づいた。


最後、何を言おうとしていた?

『報いを受けさせる』?

相手も分からず?
これは、かなり…軽率だったな。


「冷静さを欠くな。俺がAに教わったことだが。」

「ああ、すまない…。ベニマル、ソウエイ、ありがとう。助かった。」


私は『言霊』を切る。と、同時にゲルミュッドを襲っていた苦痛も消え、口も聞けるようになったようだ。


「き、貴様ら…!」

「さぁ、今度は俺たちの番だ。」

「言っただろう。覚悟しておけ、と。」

「A様にばかり活躍はさせません!」

「弟子に遅れをとるわけにもいかんじゃろうて。」


ほんと、頼りになる仲間たちだ…!

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最高です! - 最高最高最高最高最高 (9月27日 19時) (レス) @page6 id: e900712ad7 (このIDを非表示/違反報告)
nana1021kpsg(プロフ) - とても面白くてお気に入り作品にさせていただきました!ただ、誰が何を喋っているか分かりづらいので、名前等を書いていただけるとありがたいです。 (2023年3月31日 1時) (レス) @page6 id: 06273e7c15 (このIDを非表示/違反報告)
花怜?ゃ?(プロフ) - もしかして犬夜叉…?? (2023年3月17日 10時) (レス) @page12 id: 364dcb601a (このIDを非表示/違反報告)
わらじ - アクトの鳴き声可愛いです。 (2023年1月20日 23時) (レス) @page48 id: 42cb93ed04 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - すみません。誰かアクトについて教えていただけないでしょうか (2022年8月13日 0時) (レス) @page1 id: 54ed83ce57 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぬこ | 作成日時:2021年9月12日 19時

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