初恋は白王子 Ⅲ (ページ9)

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30.友達ページ9

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河野)「ほんまに大丈夫か？」

『え？...大丈夫だけど』

河野)「おかしなとこない？」

『ないよ？』

純喜くんの部屋に借りた上着を返しに行くとめちゃくちゃ心配していたようで質問攻めにされた

大迷惑をかけてしまって申し訳ない

瑠姫くんに先に車へ行ってるよう言われ、鍵を渡される

2人で何か話しているようだが内容はわからなかった

『ライブは上手くいった？』

白岩)「ばっちり」

『クリスマスソングだったね』

白岩)「そうそう、勘鋭いな」

『時期的にわかりやすかったよw』

窓からぼーっと外を眺める

お昼の街並みは相変わらず賑わっていた

白岩)「ドラマの撮影は順調？」

『ぼちぼちかな、役作りが難しい』

白岩)「ヤンキー役だっけ」

『そう』

"めちゃくちゃ真面目だったもんなw"と高校の時の話になる

反発するが、根が真面目でヤンキーになりきれない主人公の役

反抗期を経験しなかった上に学校でも真面目が取り柄のようなものだったので、正直自分とは正反対だと思った

けれど主人公の不器用ながらも運命に抗って生きようとする姿がとてもかっこよく見えて、自分もこうありたかったと思うようになった

『でもすごい好きな役』

白岩)「ヤンキーにでもなってみたかったの？」

『そんなとこかな』

白岩)「意外かも」

『そう？』

白岩)「でも金髪めっちゃ似合ってる」

『どうも』

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