初恋は白王子 Ⅲ (ページ28)

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『おはようございます。お願いします』

ｱﾘｻ)「ギリギリだったけど大丈夫？」

『ごめんなさい、ちょっと寝坊しました』

ｱﾘｻ)「ヘアメイクしてもらったらすぐ撮影よ」

"すみません"ともう一度謝ってすぐにヘアメイクをお願いした

終わって急いでスタジオへ向かえば待ってましたと言わんばかりにこちらもすぐに撮影が始まる

申し訳なくスタッフさんに謝ると笑顔で返してくれるものだから余計に罪悪感が強い

SF)「いいね！綺麗だよ！」

SF)「私服もお綺麗ですね！」

次々ときられるシャッターに合わせてポーズを変えていく

私服...と言っても瑠姫くんの服だが、衣装じゃないことに少し違和感を感じた

なんだろうか、プライベートをさらけ出している感

実際の私服もこんな感じでモノトーンが多いので特に差支えはないだろう

SF)「OK！よかったよ！」

『ありがとうございます』

SF)「そのままあちらの部屋にお願いします！」

『あ、はい！』

ここで持ち物チェックがあることを思い出した

バックの中は昨日のまま

すっかり忘れていて整理も何もしていない

大量にゴミなんか出てきたらどうしよう

今は昨日の自分を信じるしかない

木全)「あっAさん、来てたんですね」

『ごめんね遅くなっちゃって』

木全)「全然！撮影楽しみにしてます」

すれ違いに軽く会話を交わした木全くん

さすが元服飾専門学生

私服がめちゃくちゃおしゃれだ

先に持ち物チェックを済ませたのだろう

入れ違いでスタジオへ入っていった

SF)「じゃあ中身を紹介しながら出して頂いてもいいですか？」

『わかりました』

中くらいの手持ちバックを机に置く

『普段はこれくらいのバックを持ち歩いています』

SF)「これは仕事用ですか？」

『いえ、プライベートです。仕事の時はもう少し大きいバックをいつも使ってます』

そんな会話をしながらバックの中身の開拓が始まった

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