71 ページ22
ーーーAーーー
如月「止まれ。」
如月は、メリケンサックをつけたまま、私の口を、手で塞いだ。
ジワっと金属と血の味がしてくる。
あとはこいつだけなのに。
あの2人も速攻でやっつけちゃうくらい、
竜はものすごく強い。
私さえいなければ…
竜「離せ。そいつは関係ねぇだろ。」
如月「あー、そうだよ！全部てめぇのせいだからなぁっ！！」
ぐっと手に力を入れる。
如月は私の耳元で怒りを露わにした。
「なにがしてぇんだよ。」
如月「うるせぇ！てめぇの歯、全部折れるまで許さねぇよ。」
『んんっ！！！』
私は顔を横に振って抵抗する。
如月「暴れるんじゃねぇ！ ほら、竜、そいつで抜けよ。」
如月は足元に転がっていたペンチを竜の方へ蹴った。
それをゆっくりと拾い、竜は顔を上げる。
『！！！』
竜、
だめ！
やめてっ！！
如月「女がどうなってもいいのかよ？」
ぐっと腕に力をいれ、私は首を絞めつけられた。
反対の手で私のショートパンツの中に手を入れようとしている。
意識が薄れそな中、
私はロープからゆっくりと手を抜いた。
竜「…わかったから、やめろ。」
そう言って、ペンチ手に取り、顔へ向ける竜。
これ以上もう耐えられない。
やるしかない。
私は思いっきり、如月の足を踵で踏みつけると同時に、解けた腕で局部を殴った。
「いってぇっ！！」
一瞬、後ろに空間が空く。
いける。
私は痛がる如月から勢いよく離れ、全速力で駆け抜けた。
如月「おい！このアマ…」
『竜！！』
私が離れれば大丈夫。
絶対に。
竜は私に目を配ってから、「行け。」と背中から声をかけた。
竜「てめぇ、死ぬ準備できてんだろな？」
今まで抑えてきた怒りを一気に拳に溜めるように、如月へ向かって行く竜。
そして、2人の拳がぶつかった。
竜、勝って。
私は工事を出てすぐ、公衆電話まで走り、警察に通報した。
手がまだ震えてる…
竜は大丈夫だよね。
きっと。
私はその辺にある金属の棒を持って、工事へ戻った。
あんなに殴られてたのに、
竜は、すごい速さで如月を交わし、代わりに何発も入れていく。
そして、如月を部屋隅へと追いやると、思いっきり蹴りを入れた。
ガッシャーンと、鉄の廃品が崩れる音と共に、
如月は地面にぶっ倒れた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 464人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
愛菜(プロフ) - こんにちは、はじめまして。お話読ませて頂きました!!竜とは無事結ばれたと思っていいのでしょうか？やきもきしながら楽しく読ませて頂きました。ご苦労様でした!! (2021年8月19日 16時) (
レス) id: ec8eca325c (このIDを非表示/違反報告)
angel(プロフ) - 付き合った後の2人が見たいです(≧∇≦)続篇お願いします！ (2019年12月20日 16時) (レス) id: 452da7dd64 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - 美空さん» 一応、これでシリーズは完結になります。その先の続きは短編で書きたいなぁとは思っています！最後まで読んでいただき、ありがとうございました(*^^*) (2019年8月29日 17時) (レス) id: 6a3e7ad6c9 (このIDを非表示/違反報告)
美空(プロフ) - これで完結でしょうか？そうだとしたらお疲れ様でした！ストーリー展開にすごく引き込まれました！またプリロワで新作を作って欲しいです！本当にできたらで構いません。とても楽しませてもらいました！これからも頑張ってください！ (2019年8月29日 17時) (レス) id: c52258fc3c (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - ちーさん» わ！本当でしたね！気がつきませんでした(;o;)笑 ご指摘ありがとうございます！直しました(^^)完結に向けて頑張ります^_^ (2019年8月15日 1時) (レス) id: 6a3e7ad6c9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ななし
| 作成日時：2019年7月25日 1時
