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―――竜―――
彼女の言動にびっくりしたのは俺だけじゃなかったみたいで、
やつらもキョトンと立ち尽くしていた。
『まったく。聞こえてます？直せるの？直せないの？』
「あ、え、えーと。」
二人はもぞもぞとたじろいでいる。
やっべー。おもろ。
「おいお前ら、なにしてんの？」
俺は自転車をおこし、ガチャンと止めてから、二人に向かって声をかけた。
「げっ！！竜！！ な、なんだよ。」
「なんだじゃねーよ。とっとと他あたれ。」
「わ、わかったよ！」
彼女は慌てて去っていく二人をしばらく見つめて、こっちを向いた。
お、意外と可愛い顔してんじゃん。
『っ…、、、あなた何者なの…？』
「あ？俺？京極って聞いたことない？」
『知りません。全く。』
彼女は無表情。
うっわ。はず。
この辺じゃ有名なはずなのに。
「おれ、玄武高専の2ねんせ……」
『やっばい！！！！』
彼女が両手で頬をつつみ、いきなり叫んだから、
俺は自転車を離しそうになった。
「っなんだよ急に！びっくりすんだろ！」
『バイト！！！遅れるっ！！！！』
「へ？」
『後15分しかない！走っても間に合わない…最悪っ！！！ほんっっと、ついてない！！』
めちゃくちゃ早口でまくしたてるから、笑ってしまった。
「はは。俺んち近いからバイクで送ってやるよ。」
『え？？』
「バイトしてる間に自転車直しといてやる。うちのやつらが迷惑かけちまったしな。」
『え、…いいの？』
「いいから。ちょっとそこで待ってな」
〜〜
自転車を押しながら走って家に戻り、
バイクで迎えに行った。
「はい、メット。乗んな。」
『は、はい。』
「この道まっすぐで大丈夫？」
『うん。よろしくお願いします。』
事故んない程度に最大限に急いだ。
〜〜
『あ、ここ！次の信号の手前で！』
「おっけ！」
カフェの前にバイクを止めた途端、彼女は飛び降りた。
「間に合ったか？」
『うん！ギリギリ！ありがと。』
ヘルメットを外して髪を振り払う。
「何時に終わる？迎えいくわ。」
『いや、そこまでは申し訳な…』
「おーい、自転車。忘れてんのか？」
『そうだった、、。9時です。』
「はいよー。じゃ、行ってきな。」
彼女はありがと！と勢いよく頭を下げると、走って店に入っていった。
ほんと、変なやつ。
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ななし(プロフ) - ゆなさん» 嬉しいです！ありがとうございます！最後まで読んでいただけたら嬉しいです！ (2019年12月1日 16時) (
レス) id: 6a3e7ad6c9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな - 初めまして、とても素敵な小説ですね。読むのが楽しみです (2019年11月5日 19時) (レス) id: 3d72f20392 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - 秋和☆°・.。さん» ありがとうございます！！頑張って完結させますね(*^^*) (2019年8月2日 1時) (レス) id: f172c4d98f (このIDを非表示/違反報告)
秋和☆°・.。(プロフ) - 続編の公開待ってます！ (2019年7月21日 2時) (レス) id: fd8f2345ac (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - 雫さん» ご指摘ありがとうございます！直しますっ！ (2019年7月6日 19時) (レス) id: f172c4d98f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななし
| 作成日時：2019年6月27日 4時
