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しゅん君も自分の部屋に戻らない。
待ちぼうけの私に付き合ってくれるみたいだ。
優しいなぁ。
なんて思っていたら、ちょうどテレビでしゅん君が出る映画のCMが流れてきた。
恋愛ものの映画で、しゅん君も女優さんも、きれい。
「なんか恥ずかしいなぁ。」
「そうなん？」
「うん。今の俺ダルダルやし。」
「ダルダルて。」
ダルダルのしゅん君も、横顔の美しさに変わりはない。
白い肌はきめが細かくて、透き通っている。
スラリと長い脚が羨ましい。
コップ片手にテレビを眺めるしゅん君を改めて見たら、どう見ても一般人じゃない綺麗な人がそこにいた。
「わぁ。」
「うん？」
思わず漏れた声にしゅん君が反応してこっちを向いた。
そこで自分の姿を思い出してしまった。
しゅん君でダルダルやったら、私なんか、それどころちゃう。
急に、しゅん君に見られることが恥ずかしくなってきた。
「や、やっぱり芸能人って綺麗なんやね。」
慌てて目線をテレビの方に向けて、話す。
何をしゃべったらいいのか、頭が真っ白になって、とにかく思いついたことを口にした。
「女優さんとか、絶対テレビで見るより生の方が可愛いやんね。カメラ越しやと太く見えるって言うけど、やったら元どんだけ細いねん！て思うし。すごいな〜。しゅん君の相手の子もめっちゃ可愛かったやん。キスシーンとかドキドキせんかったん？」
息継ぎもせずにしゃべり切った。
その間、しゅん君の方は見なかった。
ふいにテレビが消えた。
消えたというか、消した。しゅん君が。
「あんまりそういうの話したくない。」
さっきまでより、明らかに声のトーンが低い。
すぅ、と頭の熱が引くのが分かった。
芸能人相手に舞い上がってるミーハーな奴やと思われたかな。
「あ、せやんな。あんまり裏の話とか一般人が聞いたらあかんよね。ごめん。」
「そうじゃなくて。」
しゅん君の手が私の腕を掴んだ。
反射的にしゅん君の方を向いてしまう。
びっくりするくらい整った顔が、私を見つめて、寂しそうに瞳を揺らしていた。
「しゅん君？」
名前を呼ぶので精一杯だった。
「Aちゃんとおるのに、他の女の人との話とか、したくないんやんか。」
「え。」
「…お姉ちゃんが家におらんの、俺が頼んだからやで、て言ったら伝わる？」
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黒雷憂無(プロフ) - コメント失礼します。神様のねがいごとの長編見てみたいです！ (3月10日 1時) (
レス) id: 3082381280 (このIDを非表示/違反報告)
三十谷みそ(プロフ) - シキさん» シキさん、コメントありがとうございます！うわ〜嬉しい！ぜひ長編をお待ちくださいませ！ (2022年12月7日 22時) (レス) id: 0083c24134 (このIDを非表示/違反報告)
シキ(プロフ) - コメント失礼します！神様のねがいごと、めちゃくちゃ続き気になります！よければ長編楽しみにしてます♡ (2022年12月7日 3時) (レス) @page39 id: fa47139e50 (このIDを非表示/違反報告)
三十谷みそ(プロフ) - yuksaさん» yuksaさん、コメントありがとうございます！読みたいと言ってもらえると書きたくなりますね(笑)嬉しいです。続きアップできるようにがんばります。 (2022年12月3日 0時) (レス) id: 0083c24134 (このIDを非表示/違反報告)
yuksa(プロフ) - はじめまして。神様のねがいごとの続き、すごい読みたいです。面白かった！ (2022年12月3日 0時) (レス) id: 1137319ed0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三十谷みそ | 作成日時：2022年4月6日 23時
