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ちぃちゃんと無言の時間が流れてほんの少し

こちらに向かってくる人物に
思わず目を逸らした




山「知念」



知「裕翔呼んでた?」


山「…あぁ」




中島が呼んでたなんて
白々しい嘘の理由で
明らかにあえて席を外したちぃちゃん



ちぃちゃんが座っていたところに
当たり前のように座る山田


距離が近くて
思わず後退りする



山「…知念は良くて俺はダメなのかよ」



「そういうわけじゃないんだけど…」



山「…知念が好きなの?」



「ちぃちゃんのこと嫌いな人いる?」



山「そういう意味合いじゃなくて」



「…ぁ、ああ。そういう好きではない」




この流れでちゃんと気持ち伝えなきゃ
まだ一度も山田の目を見れていないけど…




「あ、あのさ…
この前の…山田ん家行った時…」



ベンチの軋む音がする
下を向いていて何となくしかわからないけれど

大きな声で話せない内容に
山田が近づいて聞こうとしてくれていた



「ごめん。私酔ってて何も覚えてなくて
そのせいで…その…あんな事になって

でも私…」



あと一歩のところで言葉がつまる



山「ごめん…その件…謝ろう思って」



私の話が止まったことをフォローするように
山田が話始めた



山「あの日、あんな言い方したけど…
やってないから…何も…何もなかった

ほんとごめん」




関係持ったとか、持ってないとか
そういうことじゃなくて
"やっぱり山田はそんなやつじゃなかった"
っていう安心感が強くて
涙が目いっぱいに溜まっていった


それを見た山田が笑う


山「お前、そんな泣き虫だったの?」



「…泣かせてんの誰よ」



山「…俺、だな…」



「…でもよかった。

なかった事にしたけどやっぱり意識しちゃうし
私がなんかしちゃったんだろうなって後悔してて
嫌われてたらどうしようとか

もういつもみたいに話せないのは嫌だなって…
それなら、今までのままの方がマシで…」



ちゃんと言わなきゃと思えば思うほど
好きだとは口にできなくて
好きの隣にある言葉があふれてくる


目に溜まっていた涙がこぼれ落ちてすぐ

山田の左手が私の頬に当てられ
親指によって涙が拭われた





山「…今までとは違うっていうか
その…進展した…関係はだめ?」




今までにない距離の近さと
山田が言ってることを理解して
全身の熱が顔に集まる



絶対真っ赤になっている私の顔を見て
山田が柔らかく笑った





山「…お前、やっぱり…



俺のこと好きじゃん」







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…3years ago→←.



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裕莉(プロフ) - 相川あゆさん» コメントありがとうございます!亀更新で申し訳ないですが、ラストはある程度早めに書き起こせると思うので最後までお付き合いいただけると嬉しいです。 (2021年8月28日 22時) (レス) id: 8affa1dc54 (このIDを非表示/違反報告)
相川あゆ - 楽しみにしています (2021年8月28日 16時) (レス) id: ea882a5465 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:裕莉 | 作成日時:2021年8月14日 0時

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