【忍たま】事務員兼何でもお助けピンチヒッター係って何だよ？！その15(夏編)

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「つ、着いた〜！」

足取りは軽いなんて言ったけど、やっぱり兵庫水軍までの道のりは遠かった。
私のHPが８割減った所で、漸く潮の香りと何処までも広く青い海が見えて来て再びテンションMAX。
何度見てもやっぱり海は綺麗で凄く心が穏やかになる。

網問『あ！Aさ〜ん！お久しぶりです！』

砂浜に足を踏み入れるとほぼ同時に網問くんがにっこにこの笑顔で私に駆け寄り両手を握って再会を喜んでくれる。
網問くんは16歳だと聞いて彼から敬語は無しにしてくれとお願いされたので、お言葉に甘えて普通に接することにした。

「網問くん、久しぶり！1ヶ月くらい会ってないかなぁ…？」

網問『違いますよ！1か月と9日です。この間、Aさんが来てくださった時、丁度町に買い出しに行っていたので居なかったんです…』

「あ…あの時居なかったのはそういう理由だったんだ。私も網問くんに会えなくて寂しかったよ」

網問『本当ですか！？そう思って頂けたなんて嬉しいです。今日は一日一緒に過ごせるんですよね？たくさんお話しましょう！』

コロコロと変わる彼の表情が面白くて頬が緩む。まるで歳の近い弟が出来たみたいだ。
すると網問くんの後ろからにゅっと顔を出したのは間切さん。呆れたような表情を浮かべ網問くんの頭に手を置き私から剥がした。

間切『おい、網問。Aさんが困っているだろ、そろそろ離れろ』

網問『そんな事ないですよ〜むしろ俺と会えて嬉しいって言ってくれましたもん』

間切『お前と会えなくて寂しかったって言ったんだろ』

網問『どっちも同じ意味じゃないの？』

目の前で何やら言い争いを始めた2人を宥める。

「ま、まぁまぁ…間切さんもお久しぶりです。本日はよろしくお願いします」

間切『あ、こ、こちらこそ…ここまで来るのに疲れたでしょう。荷物は水軍館へ置いて暫く休憩されてはいかがですか？』

間切さんに軽く会釈をすると、彼は目線をあちこちに泳がせながら返事を返してくれた。
間切さんとは同い年らしいけど、利吉くん同様同い年に見えなくて彼に対しては敬語が抜けない。彼も私に敬語で接してくるので私も同じようにしている。
間切さんと話す時は何故か目が合わないことが多いんだけど何でだろう…？


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間切は初心であれ！！！！！

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