◎15-9 ページ11
「あのさ、みんなは何か言ってた…?えっと、その…怒ってたとか…」
そう言えば、と口を開き問い掛けるのはみんなのこと。
こうして忍術学園に帰って来れたのはみんなが私を捜してくれたからだと信じたいが、頭の片隅でたまたま見つけられたんじゃないのかとか、本当は捜す気は無かったとか…嫌なことばかり考えてしまう。
夜遅いという事もあるだろうが、普段なら誰かしらの訪問があるのに誰も来てくれない。
先程、留三郎くんが廊下に居たことは分かったが、顔くらい出してくれても良いんじゃないかなんて思ってしまう。医務室だから関係ない人の出入りは極力ないのは分かっている。それでも…いつの間にか私はとんでもない我儘になってしまったらしい。
私の我儘のせいで父と母は亡くなったと言っても過言ではない。
だから今まで自分の気持ちに蓋をしていた。
でもこの世界に来てから私の閉ざしていた心の扉を開けてくれたのは他でもないみんな。
とても優しくて温かい居心地のいい場所。
それを失いたくないと思うのも我儘だろうか。
もう何が我儘で、甘えで、頼るというのが分からなくなってきた。
頭がぐちゃぐちゃになっている。それと同時に感情もぐちゃぐちゃ…。
あー…目頭が熱くなってきたんだけどどうするのこれ…何で泣きたくなってきてんの…あーあーあーもう本当に面倒臭い女じゃん。情緒不安定過ぎて草も生えない。
すると伊作くんは私の気持ちが分かったのかどうかは定かでは無いが、優しい声色で幼子をあやすようにこう話し始めた。
伊作『…聞くかい?それはもう大変だったよ。Aさんを見つけた後、忍術学園に帰って来たら下級生達が騒いでいてね。きり丸やしんベヱからどんなふうに話を聞いたのかは分からないけれど…特に4年生の慌てようは凄かったよ』
小さく笑いながら話を続ける伊作くんに黙って耳を傾ける。
彼の言葉から嘘は感じない。だから全て本当の事なのだろう。
みんなが私のことを心配してくれていたという事実を知れただけで、ぐちゃぐちゃだった感情がスーッと1本の糸になっていくのが分かる。
良かった…必要とされてなくて。
77人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
のんさん(プロフ) - りっかさん» りょーかい!探して見る👀👀 (2023年1月17日 16時) (レス) id: fe8741111e (このIDを非表示/違反報告)
りっか(プロフ) - のんさんさん» アイコンは忍たまの30期の画像にしてる(した)〜名前はりっか、ricca7759どっちかで検索したら出てくるかな🤔 (2023年1月17日 11時) (レス) id: 478fa1c1b9 (このIDを非表示/違反報告)
のんさん(プロフ) - りっかさん» うそーーん!鍵ちゃうよーー!共通の人見つけれんかなぁwりっかちはアイコンと名前なにー?? (2023年1月16日 20時) (レス) id: fe8741111e (このIDを非表示/違反報告)
りっか(プロフ) - のんさんさん» のんちゃん見つからない!www鍵垢? (2023年1月16日 18時) (レス) id: 478fa1c1b9 (このIDを非表示/違反報告)
のんさん(プロフ) - りっかさん» わーいぃぃ!www 私の垢教えようか...!のんたんって検索して、シナモンのアイコン!プロフ見たら5/10 って書いてる!守一郎がいたら完璧にそれだ!ww (2023年1月16日 16時) (レス) @page48 id: fe8741111e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:りっか | 作成日時:2022年11月5日 11時