検索窓
今日:6 hit、昨日:9 hit、合計:24,466 hit

◎14-5 ページ6

学園長の突然の思いつきに巻き込まれた不運小僧の乱太郎は、森の奥深くまで来ると木にもたれ掛かり乱れた息を整えていた。

乱太郎『私は走るのが得意だから良いけど…きり丸としんベヱ、大丈夫かなぁ。怪我しないといいけど』

木々の隙間から見える青空を仰いで、乱太郎は同じく巻き込まれたきり丸としんベヱを思いながらポツリと呟く。
夏の茹だるような暑さに静かに汗が流れた。

伊作『乱太郎、見つけた』

その時、もたれ掛かっていた木の陰からひょこっと顔を乱太郎の目の前に出す伊作。

乱太郎『ぎゃあああああああああ!!!!』

完全に油断していた乱太郎は伊作の鼓膜が破れるのではないかというくらいの大声で叫んだ。

伊作『そ、そんなに驚かなくても…よいしょっと』

乱太郎の叫び声に苦笑いを浮かべながら木の陰から姿を現す伊作。

留三郎『こんな所にいたのか、乱太郎』

八左ヱ門『見つけたぞ〜乱太郎!』

ヘムヘム『ヘムゥ!』

伊作に続いて茂みから現れたのは留三郎、八左ヱ門、ヘムヘムだった。

乱太郎『せ、先輩たち…お早い到着ですね…』

乱太郎は引き攣った笑みを浮かべながら3人と1匹から離れようと後ろに下がる。
乱太郎を見つけた彼らが辺りをキョロキョロと見渡し捜すのはもちろんA。

留三郎『乱太郎、Aはどこだ?』

留三郎が乱太郎に詰め寄りながら問い掛ける。
『どこだ?』と聞かれて『ここです』なんて言う素直な間抜けはいない。強いて言うなら、しんベヱくらいだろう。

乱太郎『さ、さぁ?何処でしょう?』

乱太郎は留三郎の圧から逃れようと目線を下へと向けた。しかしこれが運の尽き。それを見た全員が『なるほど、下か!』と言って茂みの中や木の陰を捜し始める。
その様子を見た乱太郎は慌てた様子で問い掛けた。

乱太郎『ど、どうして下って思うんですか?』

伊作『乱太郎は嘘が付けないだろう?留三郎に詰め寄られた時、目線が下にいっていたからAさんが居るのは下だろうと思って。そうでなくても、Aさんは上には登れなさそうだけど…』

さすが上級生、よく見てらっしゃる。乱太郎は『あへ〜…』と言いながら苦笑いを浮かべた。
するとヘムヘムがとある茂みに向かって声を上げる。

ヘムヘム『ヘムヘム!』

八左ヱ門『お!ヘムヘム見つけたのか?!』

留三郎『そうはさせん!!竹谷、勝負だぁ!!』

◎14-6→←◎14-4



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (62 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
72人がお気に入り
設定タグ:忍たま乱太郎 , RKRN , 愛され・逆ハー   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

りっか(プロフ) - 雅さん» 急にお兄ちゃんって呼ばれたらそりゃ赤面しますよねwwwでもあの二人の関係は先輩後輩であり兄弟でもありです!熱血ですもんね!2人して! (2022年11月5日 11時) (レス) id: a1a5c64e20 (このIDを非表示/違反報告)
りっか(プロフ) - 雅さん» 遅くなってすみません!!分かります(笑)何とも言えない気持ちがお腹の辺りをうずうずさせられました(笑)でも留三郎はやっぱ三男だったんだな〜って思いましたね。個人的にはあの面倒見の良さから下にも居るのかな?なんて思っていましたがどうなんだろう🤔 (2022年11月5日 11時) (レス) id: a1a5c64e20 (このIDを非表示/違反報告)
- 浜守一郎さんの恥ずかしい表情と食満先輩がびっくりするぐらいの真っ赤な(?)表情、「可愛かったな…😳」っと思って(笑)※『籠城の記憶の段』のお話より。 (2022年10月22日 19時) (レス) id: 6b30a233dd (このIDを非表示/違反報告)
- りっかさん» りっかさん…確かにヤバかったです…🥶私、恥ずかしいくて死にそうで涙が出てしまいそうですぅ…正直に『お兄ちゃん』って呼ぶのはやめて欲しいです…はい…😭🌀 (2022年10月22日 18時) (レス) id: 6b30a233dd (このIDを非表示/違反報告)
りっか(プロフ) - 忍たま好きさん» 忍たま好き様ありがとうございます(´;ω;`)そう仰って頂けてとても嬉しいです…一日に1行程度しか書けない状況ですが今後ともよろしくお願いします! (2022年10月16日 20時) (レス) id: a1a5c64e20 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:りっか | 作成日時:2022年8月21日 8時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。