【忍たま】事務員兼何でもお助けピンチヒッター係って何だよ？！その14(夏編)

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ドクタケ忍者『んん？』

乱太郎達が投げたのは煙玉。大小様々な煙玉が至る所に散らばっている。ドクタケ忍者目掛けて投げ付けた筈なのに何で足元にも転がってるのかは1年は組のお約束。そして次の瞬間、火の付いた煙玉は一斉に煙を巻き上げ、辺り一面煙に包まれる。
煙に包まれるならまだ良かった。本当の地獄はここからだ。

雨鬼『うわぁ？！な、何だこれ〜？！！？』

暁鬼『ぐぇ！！く、臭い！！！！め、目に染みるぅ〜！！』

雪鬼『わぁ〜！！何か追いかけてくる〜！！！！』

乱太郎『ゲホッ！ゴホッ！な、何これ…そ、染め粉？！』

きり丸『ぎゃーー！ネバネバする！しんベヱ！これしんベヱの鼻水だろ！！何とかしろよ！』

しんベヱ『え〜ん！僕も何かが絡まって動けないよ〜！』

「ケホッ…み、みんなど、どこ…？」

1年は組が作った煙玉だったのだ。もはや煙玉と言ってもいいのかすら怪しい。くす玉作ったり、もっぱん作ったり、カラクリ仕掛けてみたり、鼻水入れてみたり、染め粉入れてみたり…とにかくいろんな煙玉を一気に使ったものだから大惨事。
目も開けられない中、Aは乱きりしんの3人を捜す。

「う〜…苦しい…っ、ぁ？！」

とにかく1度煙の中から出ようと口元を片手で押さえ、もう片方の手で周りの障害物を探りながら歩みを進めていたA。
その刹那、急に地面が無くなり足を滑らせ斜面を転がり落ちてしまった。突然の出来事に声も出せなかった彼女はゴロゴロと下まで転がって行く。
やがて斜面が緩やかになり平地になると、漸く彼女も止まった。ゴロゴロと転がり落ちてきた事で暫くの間頭がぼんやりしていたが、軽く頭を振り意識をはっきりさせると自分が転がってきた斜面の上を見上げる。
結構な距離を転がり落ちてきたようで、遠くで煙が薄らと見えていた。

「乱太郎くん達が危な…っ、ぅ！」

立ち上がろうとした刹那、足首に激痛が走りその場に蹲ってしまう彼女。
足を滑らせた時に挫いてしまったのか、右足首に力が入らない。
すると後ろの方で何やら声が聞こえた来たので、Aは慌てて四つん這いで木の影に身を隠す。

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