【忍たま】事務員兼何でもお助けピンチヒッター係って何だよ？！その14(夏編)

◎14-22(2024/01/21訂正済) ページ23

土井『5年生がどうやら先手を打ったようだな』

山田『少しの間休憩だ。Aくんはとりあえず伊作に手当てをしてもらいなさい』

木の上から土井先生と山田先生が降りてくる。そして紐を取った合図として狼煙を上げる準備をしていた。出遅れた留三郎は頭を抱えて悔しがっている。鼻水にやられた伊作に気を取られなければAを捕まえられたかもしれないのに。

「く〜や〜し〜…！あそこで蛙さえ出てこなければ…！」

勘右衛門『その前に木の根に足引っ掛けてたから結果は同じだったと思うけど』

悔しいのはAも同じなようで苦手な蛙が出てきたことに対して文句を言っていた。

「そ、そんなことないもん…あのさ、勘右衛門」

勘右衛門『どうした？』

「そろそろ離してもらえると助かる…」

未だ勘右衛門に馬乗りになっているAは恥ずかしそうに目線を逸らしながら勘右衛門に訴えた。彼に腕を掴まれているが故に自ら離れることが出来ない彼女は至近距離にある彼の顔を直視出来ないでいた。

勘右衛門『あー…』

そんな生返事をする勘右衛門は、Aの走って火照った体や頬がほんのり紅潮していること、息が乱れ肩呼吸になっていること、汗ばんでいる額や首筋に目が行ってしまうのを必死に耐えていた。年頃なもんで。離したい気持ちはあるのだが、もう少しだけこのままでいたいという欲が出てくる。おまけに上半身が肩衣だけの彼女の胸元が大きく広がっており、後に勘右衛門はこう語った。

勘右衛門『なんかの罰ゲームかと思った(良い意味で)』

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