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突然大声で名を呼ばれたAとしんベヱは驚きのあまり軽く飛び跳ねた。そして後ろを振り向くことなくAはしんベヱの手を引き走り出す。
留三郎『あ、待て!』
「待てと言われて待つバカはいませーーーーん!!!!」
しかし何を思ったのかしんベヱはAの手を振り払うと追って来た伊作、留三郎、勘右衛門、兵助に立ちはだかる。
「しんベヱくん?!何してるの早く逃げないと…」
しんベヱ『Aお姉ちゃんは早く逃げて!ここはぼくが何とかするから!』
いつになく真剣なしんベヱの姿に驚いたAは一瞬立ち止まり目を丸くさせるが、直ぐにまたしんベヱに背を向けて走り出した。
「う〜…よろしく!」
兵助『しんベヱ…何をする気だろう』
勘右衛門『しんベヱのすることと言えば…』
しんベヱ『先輩方、ここは通しませんよ!ふんっ!!』
そう言ってしんベヱはお得意の鼻水を4人目掛けて思いっきり出す。
兵助『う?!』
勘右衛門『げ!?』
留三郎『ぬ?!』
伊作『うわぁ?!』
兵助、勘右衛門、留三郎の順で鼻水を避け、最後尾を走っていた伊作に見事的中。相変わらずの不運です。
留三郎『伊作!大丈夫か!?』
伊作『僕のことはいいから早くAさんを追いかけてくれ!』
「もう無理もう無理もう無理もう無理ぃいい!!!!」
そもそも運動音痴なAちゃんはそろそろ限界。諦めたい気持ちが少しずつ出てきた刹那、地面から出ていた木の根っこに思いっきり躓き顔面から転ぶ。
それを後ろから見ていた彼らは勝負のことを一瞬忘れて急いで彼女に駆け寄ろうとする。
勘右衛門『また派手に転んだなぁ…』
兵助『Aさん、大丈夫かい!?』
留三郎『伊作、薬は持ってるか!?』
伊作『持ってる…けど、この鼻水をどうにかしないと動けないよ〜!』
「…いったいなぁ!もう!運動音痴なんだから少しくらい優しくしてくれたって良いじゃん、か…」
蛙『ゲコ』
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りっか(プロフ) - 雅さん» 急にお兄ちゃんって呼ばれたらそりゃ赤面しますよねwwwでもあの二人の関係は先輩後輩であり兄弟でもありです!熱血ですもんね!2人して! (2022年11月5日 11時) (レス) id: a1a5c64e20 (このIDを非表示/違反報告)
りっか(プロフ) - 雅さん» 遅くなってすみません!!分かります(笑)何とも言えない気持ちがお腹の辺りをうずうずさせられました(笑)でも留三郎はやっぱ三男だったんだな〜って思いましたね。個人的にはあの面倒見の良さから下にも居るのかな?なんて思っていましたがどうなんだろう🤔 (2022年11月5日 11時) (レス) id: a1a5c64e20 (このIDを非表示/違反報告)
雅 - 浜守一郎さんの恥ずかしい表情と食満先輩がびっくりするぐらいの真っ赤な(?)表情、「可愛かったな…😳」っと思って(笑)※『籠城の記憶の段』のお話より。 (2022年10月22日 19時) (レス) id: 6b30a233dd (このIDを非表示/違反報告)
雅 - りっかさん» りっかさん…確かにヤバかったです…🥶私、恥ずかしいくて死にそうで涙が出てしまいそうですぅ…正直に『お兄ちゃん』って呼ぶのはやめて欲しいです…はい…😭🌀 (2022年10月22日 18時) (レス) id: 6b30a233dd (このIDを非表示/違反報告)
りっか(プロフ) - 忍たま好きさん» 忍たま好き様ありがとうございます(´;ω;`)そう仰って頂けてとても嬉しいです…一日に1行程度しか書けない状況ですが今後ともよろしくお願いします! (2022年10月16日 20時) (レス) id: a1a5c64e20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りっか | 作成日時:2022年8月21日 8時