【忍たま】事務員兼何でもお助けピンチヒッター係って何だよ？！その14(夏編)

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乱太郎『ど、どうするの、Aお姉ちゃん…』

両隣にいる乱太郎ときり丸が不安げにAを見上げた。
目印があるものと思っていたAは、目印を回収しながら先に進もうと考えていた。そしてある程度した所で隠れて様子を見るつもりだったのだ。
しかし目印が無いとなれば自分たちが落とし穴にハマる確率の方が高い。落とし穴を避けて逃げたらヘムヘムに匂いを追跡されてそれで終わりだ。
しかしここでずっと立ち往生しているといずれ見つかり捕まる。
Aは深呼吸をすると意を決した。

「…進んでみよう。落ちたらその時はその時だよ。それに、たぶんだけど、落とし穴に細工してあるんじゃないかと思ってるから落ちてみるのもありかもね」

喜八郎がわざわざ地図まで描いてくれたのには何か理由があるのではないかと考えたAは乱太郎たちと共にゆっくりと道を進んで行く。

きり丸『…あ、案外大丈夫かもな』

フラグとも言える言葉を思わず呟いてしまうきり丸に対して乱太郎が苦笑いを浮かべた。

乱太郎『とか何とか言ってると落ちるんだよ、きりちゃん…』

きり丸『や、やめろよ…そういうこと言うの』

乱太郎『私の不運をなめないでよっ、ねえぇええええぇええええ？！！！？？？？？！』

言わんこっちゃない。

「ら、乱太郎くん？！」

きり丸『乱太郎！大丈夫か？！』

きり丸のフラグは見事に回収され、乱太郎は落とし穴に真っ逆さま。そこまで深く掘られていなかったのが不幸中の幸い。
落とし穴の上から覗き込むAときり丸が乱太郎に声を掛けると、弱々しい返事が返ってきた。

乱太郎『だ、大丈夫〜…いつものことだから…私のことは良いから早く逃げて…』

そんなこと出来る訳無いのがAちゃんです。

「鉤縄は持ってるー？！」

乱太郎『持ってませーん！』

「えっと、じゃあ苦無はー？！」

乱太郎『持ってませーん！』

「知ってたーー！」

乱太郎『知ってたなら聞かないでよ〜！』

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