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だが安心するのはまだ早い。
既にしんベヱの所に行っているかもしれない上級生たちに作戦がバレるのも時間の問題だ。
そこで次の手を打つことにしたAは乱太郎ときり丸に手招きをして手元にある小さな紙切れを見せる。
乱太郎『なにこれ?』
きり丸『何かの地図?』
「喜八郎に実技の練習場に行くまでの地図とは別に貰ったんだけど…この地図の場所に喜八郎が勝手に掘った落とし穴が複数あるんだって」
乱太郎『それって5年生と6年生の先輩たちはその落とし穴の存在を知らないってこと?』
「そうなるね」
逃げる前に喜八郎から耳打ちされた内容はこうだ。
実技の練習場から帰る際に違う道を通って帰って来た喜八郎は落とし穴を掘りながら来たと言う。仙蔵が聞いたら怒りそうだが、今は黙っておこう。
「この場所はここからだと直ぐだから急ごうか。で、とりあえず隠れて様子を見よう」
そして3人は足早にその場を去り目的の場所へと急ぐ。彼らが去った後、暫くして雷蔵とヘムヘムがやって来た。
ヘムヘム『…へムッ!』
雷蔵『Aさんが居る?…やっぱり、最初からここに居たのかもしれないな。それで、3人はどっちに向かった?』
ここに来るまで乱太郎ときり丸の匂いしかしなかったのに、急にAの匂いもするとなると雷蔵の読みはどうやら当たっていたようだ。だがまだAを見つけた訳では無いので狼煙を上げる訳にはいかない。
ヘムヘム『ヘムヘムッ!』
雷蔵『向こうか…よし、行こう!』
雷蔵とヘムヘムも3人の後を追い始めた。
その頃追いかけられている3人は目的地へと辿り着く。しかし3人は大きな壁にぶち当たっていた。
「着いたはいいけど…何処に落とし穴あるの…?」
前に仙蔵に『喜八郎の掘る落とし穴には目印を付けておくように言い聞かせてあるからもしもの時は目印を探すように』と言われたことがあるAは必死に目印を探していた。だが、それらしきものは見つからない。喜八郎の奴、目印付けるの忘れてるなと思いながら地図をぐしゃりと握りしめるA。
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りっか(プロフ) - 雅さん» 急にお兄ちゃんって呼ばれたらそりゃ赤面しますよねwwwでもあの二人の関係は先輩後輩であり兄弟でもありです!熱血ですもんね!2人して! (2022年11月5日 11時) (レス) id: a1a5c64e20 (このIDを非表示/違反報告)
りっか(プロフ) - 雅さん» 遅くなってすみません!!分かります(笑)何とも言えない気持ちがお腹の辺りをうずうずさせられました(笑)でも留三郎はやっぱ三男だったんだな〜って思いましたね。個人的にはあの面倒見の良さから下にも居るのかな?なんて思っていましたがどうなんだろう🤔 (2022年11月5日 11時) (レス) id: a1a5c64e20 (このIDを非表示/違反報告)
雅 - 浜守一郎さんの恥ずかしい表情と食満先輩がびっくりするぐらいの真っ赤な(?)表情、「可愛かったな…😳」っと思って(笑)※『籠城の記憶の段』のお話より。 (2022年10月22日 19時) (レス) id: 6b30a233dd (このIDを非表示/違反報告)
雅 - りっかさん» りっかさん…確かにヤバかったです…🥶私、恥ずかしいくて死にそうで涙が出てしまいそうですぅ…正直に『お兄ちゃん』って呼ぶのはやめて欲しいです…はい…😭🌀 (2022年10月22日 18時) (レス) id: 6b30a233dd (このIDを非表示/違反報告)
りっか(プロフ) - 忍たま好きさん» 忍たま好き様ありがとうございます(´;ω;`)そう仰って頂けてとても嬉しいです…一日に1行程度しか書けない状況ですが今後ともよろしくお願いします! (2022年10月16日 20時) (レス) id: a1a5c64e20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りっか | 作成日時:2022年8月21日 8時