【忍たま】事務員兼何でもお助けピンチヒッター係って何だよ？！その11(夏編)

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不意に肩をちょんちょんと叩かれたので横を向くと、与四郎がそれは爽やかな笑顔で私を見つめていた。

「どうしたの？」

与四郎『子供たちばっかりでねぇで、オラの相手もしてくれねぇと寂しいべ』

「え、でも、与四郎はお父さんだから…」

そう言うと与四郎は私の頬へと手を伸ばし壊れ物を扱うかのように優しく触れる。
何が何だかで状況が読めない私はただただ成すがままになっていた。
そんな私を見て与四郎は口元に弧を描くと、顔をゆっくりと近付けてくる。彼の整った顔立ちが近付いてくるに比例して私は思わず体を引こうとするが、それを制するように腕を掴まれた。
どんどん近付いてくる彼の顔を直視出来ずぎゅっと目を閉じると同時に頬に柔らかい感触がしたので、驚いて目をカッと開いた。すると目の前には与四郎が優しい眼差しで私を見つめている。
頬に柔らかい感触、目の前にいる与四郎、少し時間は掛かったが何をされたのか理解するとかぁっと顔に熱が集まるのを感じた。

与四郎『夫婦ならこれくらい当たり前だぁさ』

た、確かに夫婦なら当たり前かもしんないけど…これごっこ遊びだからそこまでしなくても？！

守一郎『わー！子どもは見ちゃダメ！』

平太『は、浜先輩〜…もう遅いです〜…』

喜三太『僕達、ばっちり見ちゃいました！』

しんベヱ『それはもうしっかりと！』

守一郎が大慌てで1年生の前に立ち両腕を上下にブンブンと振り視界を遮ろうと奮闘する。
しかしそれも虚しく1年生は既に私たちをばっちりと見ていた。

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