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留三郎 side
「あれは…伊作か？」
先程の事務員兼何でもお助けピンチヒッター係として紹介された彼女のことが頭から離れず、悶々としながら廊下を歩いていると、自分の部屋付近で何やら楽しそうにしている同室の伊作を見つけた。
「伊作？何やってんだ？」
そう声をかけると同時に、伊作の後ろからひょこっと小さく可愛らしい顔が覗く。まさか後ろにあの彼女が隠れているとは思わず、驚きを隠せない。
『…あ、えと、はじめまして？さっきも挨拶したけど話すのははじめましてだもんね。音無Aです。よろしくお願いします』
驚いている俺を他所に、彼女は挨拶と握手を求めてくる。…心の準備という物が必要なのだがそうは言ってられない状況だ。
「あ…こちらこそ、はじめまして。私は6年は組の食満留三郎と申します。よ、よろしくお願いします…」
朝礼台で見た時とは違い、距離が近い。
それ故、彼女の整った可愛らしい顔立ち、小さく守ってやらなければと思わせる華奢な身体付きに直視出来ず、少し目線を逸らす。
そっと、手を伸ばし彼女の手に自分の手を合わせるが、自分の手にすっぽりと収まる小さな彼女の手は少しでも力を入れると壊れてしまいそうで怖い。力加減が分からず、合わせるだけにしておいた。
『食満くんね、食満くんも敬語無しで私に普通に接してくれると嬉しいな。その代わり私も普通にするから』
屈託なく笑うその姿に、胸を打たれた。
苗字で呼ばれるのも嬉しいが…出来れば名前で呼んで欲しい。身勝手な要求である事は分かっているが、口が先に動いてしまう。
「分かった。では、えと…Aと呼んでもいいか？俺のことも気軽に留三郎と呼んでくれ。皆からもそう呼ばれているからな」
『…え、あ、う、うん！分かった！じゃあ、遠慮なく留三郎くんって呼ばせてもらうね』
笑顔で俺の名前を呼ぶA。…愛らしい、そう思えば思うほど胸が苦しくなる。
そして、少しだけ、彼女の白く透き通った肌が紅潮したように見えた。
もっと、俺を意識して欲しい。
自分の中にこんなにも貪欲な部分がある事を今知った。そして、俺がまさか一目惚れをするなんてな、と小さく笑った。
留三郎 side end
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りっか(プロフ) - 住人さん» ようそこ沼へ！！！！大歓迎です♡嬉しいお言葉ありがとうございます！！！！ぼちぼちになりますが頑張りますのでよろしくお願い致します！！！！ (2023年2月18日 9時) (
レス) id: 478fa1c1b9 (このIDを非表示/違反報告)
住人 - 最近沼に落ちてきました。しばらくここでお世話になります！これから猛スピードで最新話に追いつくので更新頑張ってください!! (2023年2月15日 22時) (レス) id: c00a4cd404 (このIDを非表示/違反報告)
りっか(プロフ) - スイちゃんの姉貴的存在のご友人さん» うぎゃ！！ありがとうございます！その一言がとても嬉しいです(；；) (2023年1月24日 13時) (レス) id: a1a5c64e20 (このIDを非表示/違反報告)
スイちゃんの姉貴的存在のご友人 - 良き (2023年1月20日 21時) (レス) @page5 id: b07dd8e215 (このIDを非表示/違反報告)
りっか(プロフ) - 銀蘭さん» ぎゃあああああああああ！！ありがとうございますううううう( ´:ω:` )ありきたりな設定でほんっと申し訳ない思いもありつつ私の妄想に付き合って頂いて…これを励みに頑張りますのでこれからもどうぞよろしくお願いいたします！！！！！ (2022年1月23日 3時) (レス) id: c181ad41b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りっか | 作成日時：2021年12月17日 16時
