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126.勇気を出して ページ7
「…、おお…の、さ…」
勿論。隣には志歩さんがいる。
なのに、今の私の瞳には大野さんしか映らない。
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智「勝手に電話切っちゃうし…、それになんかAちゃん泣きそうな声してた気がしたから…気になって…」
“ 何かあったの？ ”
なんて、ほんとに優しく声を掛けてくれるんだ。
そんなの…もう泣いちゃいそうになって……
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智「…Aちゃん、泣いてるの…？」
私にそっと近付いて、俯いてる私の肩に大野さんの手が触れた。
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「っ…お、のさ…」
智「…なに？」
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こんなの、もう…無理だよ。
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ぎゅっ…と、掌をを腰の辺りで握り締めて
俯いていた顔を大野さんに向けて
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「……、ウォータースライダー、…一緒に乗ってもらえませんか？」
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勇気を振り絞ってやっと言えた言葉。
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智「…え、…ウォータースライダー…？」
「…はい、」
きっと大野さんは、そんな事で泣いてんの？
って思ってるかもしれない。
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「…駄目、ですか……？」
困らせてるって分かってる。
けど、この行動が出来るのは…今しかないと思ったの。
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私はしっかり、大野さんの目を見てそう言った。
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作者名：な り き | 作成日時：2017年10月16日 14時
